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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第三章 「うさぎパニック」
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戦いの始まり


ガクンとHPが減る。

うぅ…めっちゃ痛い。痛覚設定、半分にしといてよかった。

〈HP自動超回復〉が発動して減ったHPを回復していく。



「お姉ちゃん!」


「チェリー、大丈夫かい!?」


「大丈夫。これくらいならすぐ回復できるよ」


「…さすがだな。だが気を抜くなよ」



それぞれが武器を構える。

もう見事に油断してしまったね。よくある四天王の最弱さんが勇者相手に油断してやられる並の油断っぷりだった。

気を引き締めねば。ただでさえ、足を引っ張ってるからね。



「ちっ。自動回復スキルもちね。厄介だわ」



少女は攻撃が通らなかったことに美しい顔を歪める。

イラついてるけど、目はしっかりこちらを見据えて、扇子を構えてる。

ちっとも油断してくれない。ギロリとこちらを睨みつけ、いつでも攻撃できるように警戒してる。



「あたしの庭に勝手に踏み入ったからには、生きて帰さないわ」


「勝手に入った私たちがいけないけど、帰らせてもらいます!」



不法侵入した私たちがいけないけど、殺されるのは困るから全力で抵抗する。

扇子から威力の強い斬撃、打撃が飛んでくる。攻撃をかわしながら思う。扇子なのに斬撃って何?あの扇子って何でできてるの!?打撃はまだ分かるけど、飛ぶ斬撃ってどこの漫画ですか。

飛んでくる攻撃をかわしていたら、ヴァイスさんが盾で前に出て、攻撃を受け止めてくれるので後ろに下がる。



「≪ライトボール≫」


「≪ファイアボール≫」



飛んでくる攻撃に対して魔法をあててみる。同じことを考えたのか、ハナミズキも魔法を繰り出した。

どちらも魔法を相殺し、攻撃は消える。お、いけるのでは!

ちっと少女は舌をうつ。あの子、とってもおっかないんですが。



「僕とお姉ちゃんが、飛んでくる攻撃を止めるからその間にガンテツが攻撃して!カリンは、援護をお願い!ヴァイスさんは、二人を守って!」


「おう!」


「分かったわ」


「了解!」



繰り出される攻撃に対し、魔法をあてていく。

タイミングよく当てていくからちょっとしたリズムゲームみたいに思える。まあでもこれ、ハナミズキがいなかったら間に合わなかったかも。ハナミズキの方がちょっとだけ多く攻撃さばいてるし。

私も負けてられない。



「≪ライトボール≫≪ライトアロー≫≪ライトランス≫」


「≪ファイアアロー≫≪ウィンドアロー≫≪アクアアロー≫」



片っ端から魔法を撃ちまくる。ちょっとずつ魔法を変えて効果を試していく。

どの魔法のアーツも攻撃の相殺は可能。アローでも、ボールでも形で相殺できないということはない。

じゃあ属性だと?属性的には、光、火魔法の効き目が若干高い気がする。もちろんどれも有効だけど。

塵も積もれば山となる。微量のダメージ差でも積もればいつか大きな差になるのさ。



「≪アタックブースト≫!」


「≪インパクトクラッシュ≫!」



カリンさんの支援魔法で攻撃力マシマシなガンテツさんのアーツが決まる。

綺麗に決まったけど、少女には届かない。

少女が攻撃されると、周りにトランプ兵が集まって少女を守って命を落とす。それが当たり前のことだと言わんばかりに。

目の前で消えていくトランプ兵に対して顔色を変えることなく攻撃を続ける姿はまるで残酷な女王。

攻撃で減ったはずのトランプ兵はすぐさま補充されていく。最初よりも明らかに数が増えてる。



「≪ディフェンスブースト≫」


「≪ラージシールド≫!」



トランプ兵がどんどん増えていく。

支援魔法をかけるカリンさんと、主な攻撃をしてくるガンテツさんにタゲが集中して囲まれる。

ヴァイスさんが守るけど押され気味。敵の数が多すぎる。



「紙だからきっと良く燃えるはず…。≪ファイアガトリング≫!」



魔法カスタマイズで作ったアーツ。といっても、バレットをひたすら大量に撃ちまくるだけなんだけど。バレット系アーツは他の魔法に比べてMP消費量が少ない。その分、威力はお察し。これ単体だと致命傷にはならない。でも私のMP量なら打ち放題。バレット系アーツを打ちまくる魔法、この魔法なら私でも扱える。

狙い通り、トランプ兵はよく燃えた。最初と同じくらいまで数を減らせた。

MPポーションを飲んで回復する。



「これで状況は最初と同じまで戻せたな」


「トランプ兵は無限湧きだと考えた方がよさそうだね」


「私がトランプ兵を焼きます」


「お姉ちゃん物騒…。あの子の攻撃は僕に任せて」


「あたしは支援を」



明らかに不機嫌な少女を前に気合を入れ直す。

一向に変わらない状況に少女は舌を打つ。一瞬でひねりつぶせると思ってた虫が想像以上に強く、ただただイラつく。次で決着を付けよう。



「―――…」



向かい合い、お互いに攻撃の機会を伺う。

その時、それが現れた。



読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。

よろしくお願いします。


2/8

戦闘シーン、難しい。

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