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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第一章 「カーネーションをあなたに」
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ナンパ

まとめました


目が覚めるとそこは、知らない天井・・・な、わけではなく<豚の丸焼き亭>の天井。

ちょっと見慣れてきたね。


「ヒスイ、おはよう」

「!」(おはよう!)

「今日は私の弟と一緒に遊ぶんだよ」

「!・・・?」(そうなの!どんな子なの?)

「どんな子だって?そりゃもう・・・」



**



「でねぇ、その時瑞樹が・・・、あっ!」

「・・・・・」(やっと終わったー・・・)

瑞樹の話を30分くらい話したところで、約束を思い出す。急いで部屋を出る。

ゲーム内時間は朝。現実と同じ。

宿の前を掃除しているターシャさんに会う。


「ターシャさん、おはようございます」

「おはよう。今日はどこかに出かけるのかい?」

「はい、弟と」

「そうかい、気を付けてね。最近モンスターが凶暴になってるらしいから」

「そうなんですか、わかりました。ありがとうございます」


モンスターが凶暴化してるなんて、物騒だなぁ。

気を付けないとね。



約束の中央噴水広場に到着。

そしてここに来て重要なことを思い出す。


「私、瑞樹のキャラ知らない・・・」

「・・・」(え・・・)


ヒスイが呆れてる。やっちゃったぁ。

うーん。とりあえず、待ってみようかな。きっとお姉ちゃんパワー(?)で分かるはず!

むむむ・・・・



「おい、そこの女!」

「うーん、結構難しい」

「聞いてんのか!?」

「いやいや、お姉ちゃんの愛の力さえあればきっと・・・」

「おい!」



急に腕を引っ張られた。

だけど、セクシャルガードが働いて男を弾き飛ばす。



「へ?」

「・・・ちっ!おいこら、無視してんじゃねーよ!」

「すみません、私に話しかけてたと思わなくて・・・」

「ふうん、なあ俺と一緒に遊ばねえ?」

「ごめんなさい、無理です」

「ああん?」

「約束してる人がいるので・・・」

「約束ぅ?そんなもん知るか!いいから来い!」



なに、この人話が通じない!怖い!

怖くて声が出ない。目をぎゅっとつむる。怖い。助けて。

だれか・・・だれか・・



「誰か助けて!」


たまらなくなって叫んでしまった。

誰も助けてなんかくれないのに。

その時。



「何やってんだよ、この人を離せ!」


誰かの声が聞こえて男が離れる。


「ってえな、なにすんだ・・よ・・・」

「今、この人に何しようとしてたんだ?」

「なにって・・・」

「俺にはこの人を無理やり連れて行こうとしてるように見えたけど?」

「・・・ちっ!」


あのナンパしてきた男は逃げた。


「おい!・・・くそっ!」


良かったぁ。

安心したら足の力が抜けて、へなへなと座り込む。


「大丈夫?お姉ちゃん」

「あ、さっきは助けてくれてありがとうございま・・す・・?」

「?」


お姉ちゃん?今お姉ちゃんって言った?この人・・・。

もしかして・・・


「・・・瑞樹?」



助けてくれたのは、瑞樹だった。色が違っても私だって気づいたらしい。すごい。

不甲斐ない姉でごめんね。


「本当にありがとう、ハナミズキ」

「気にしないで、お姉ちゃん」



瑞樹のキャラの名前はハナミズキ。実はこのゲームのβテスターだったらしい。

ハナミズキの髪の色は、私の髪よりちょっと濃いピンク、目の色は金色だ。

うん、かわいい。天使だ。


「ぼそっ)あいつぜってーゆるさねぇ」

「どうかした?」

「なんでもないよ、お姉ちゃん」

「そっか。でも知らなかったよ。ハナミズキがβテスターだったなんて」

「うん、内緒にしてたんだ。・・・黙っててごめんなさい。怒ってる?」

「ううん、怒ってないよ」

「良かったぁ」




『おい、あいつって・・・』

『ああ、多分・・・』

『まじかよ。βのときと全然・・・』


なんか周りがざわざわしてる。なんだろう?


「何かあったのかな?」

「気にしないで、お姉ちゃん。それより早く遊びに行こう?」

「・・・うん、そうだね!何しよっか?」

「じゃあ、狩りに行こう!」

「いいよ」

「サウス湿原でいい?」

「うん。じゃあいこっか!」



サウス湿原にレッツゴー!


読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。

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