新たな門出
この話にダイジェスト感を感じた皆様。この話は入れるはずだった3話くらいのカリンサイド詰め込んだ話なのでおかしくありません。
文が上手くなりたい。
入ってきた2人の人物はリティアさんとラクトさんを抱きしめて。リティアさんとラクトさんは混乱してるのか、あぅとか、えとかしか話さなくなってしまったので、カリンさんがお話ししてくれた。
カリンさんの話によるとお二人はリティアさんとラクトさんのお父さんとお母さんらしい。この時点で、私は叫んじゃった。というか行方不明だったんじゃと思ってたらまた説明が入る。2人はラクトさんを探しに行った後、悪い組織(?)に捕まっていて帰ることができなかった、ということだった。悪い組織って何…?
「そうだったんですね…」
「私もびっくりしたよ…」
「カリンさんはなんでその悪い組織のところに行ったんですか?」
「プレイヤーが捕まってて…」
「え?!プレイヤーが…!?」
「掲示板で泣いてても誰も助けに行かなくて可哀想だったから…、ね」
「そんなことがあるんですね」
そっか、プレイヤーも捕まるんだ。
これは街の移動とかもプレイヤーだからって警戒を魔獣だけにするのは危険だな。怪しい人には近寄るべからず。
「お母さん、お父さん…会いたかったよぉ」
「父さん、母さん…僕、僕…!!」
カリンさんの説明を受けてるうちに混乱が解けたのか、リティアさんとラクトさんがご両親に縋りついて泣き出す。ご両親もまた力強く2人を抱きしめる。感動の再会…と私もまた目が潤む。本当によかった。
「お騒がせしました…」
「いえ、ご無事でよかったです!」
しばらく泣いて抱き締め合ったあと、全員私たちの存在に気づいた。慌てて身だしなみを整えて今に至る。
確かリティアさんの話だと、お二人とも凄腕の薬師さんなんだよね。
「私たち家族が今こうしていられるのもお二人のおかげです。本当にありがとうございます」
ばって頭を下げてお礼を言われる。
「いえ、そんな。それに、私は何もできませんでした。お礼は私には…」
私がしたのは、お話を聞いて髪飾りを貸しただけ。今回の件はリティアさんとラクトさんの2人で解決したから本当にお礼は必要ないと思う。
「お礼を言うならセレネに…」
ご両親は目を見張ってセレネにお礼を言う。未だ寝てるセレネを起こさないよう小さな声で。でも耳がぴくって動いたからきっと届いたと思う。
「お父さん、お母さん。そしてチェリーさんに伝えたいことがあります」
みんなでセレネを囲んでいた時に、リティアさんがそう言った。ラクトさんを連れて、輪から離れる。
一体どうしたんだろう。
「私とラクト、この街を離れようと思ってます」
「…え!?」
「ずっと迷ってた。ここでもラクトを守れると思ってた。だけど私はあの時知ってしまった。守れなかったこと、守られてたこと。…それに私がここにいるのはきっと良くない」
「リティアさん…」
「私は何が一番大切なのか考えてきた。私は何よりも、誰よりも家族が一番大切。だからラクトを守りたい。そのためにこの街を離れるの」
真っ直ぐこちらを向いて話すリティアさんの瞳に、その言葉に嘘なんてないと思った。これがリティアさんの答えなんだ。
「それが2人の決めたことなら…」
「私たちは応援するわ。リティア、ラクト」
「お父さん、お母さん…」
「旅の準備はきちんとするんだよ」
「手紙はきちんと出してね」
優しい声がかけられる。
すごく素敵なご両親だなぁ。
もしかしたら、リティアさんが考えてたことに気づいてたのかもしれない。親の勘ってやつで。真相はわからないけど、今はこのあたたかい空間に浸りたい。
「「…お父さん、お母さん、ありがとう。大好き!!」」
リティアさんとラクトさんが二人に抱きつく。さっきとはまた真逆。再開したばかりでまたお別れ。でもこれはきっと永遠の別れじゃないから。
「きゅう!」
いつのまにか目が覚めたセレネが祝福するかのように鳴く。あたたかな笑いが響く。どうか2人にこれからもっと幸せが訪れますように。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。
よろしくお願いします。
これから掲示板回を入れて、そのあとエピローグです!
頑張りますぜ!




