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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第二章 「仲直りのカモミールティー」
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暗い過去

今日の話で、ストックしてた話はラストです!



噴水の縁に二人で腰掛ける。

ヒスイとセレネは私の膝の上にいる。

だけど、リラックスせずに隣にいるラクトさんを警戒している。

ラクトさんの顔は、前にあった時よりもなんだか暗い気がする。

ラクトさんがどうしてこうなったかは分からない。



「チェリーさんは、姉さんを・・・リティアをどう思いますか?」


「リティアさんですか?・・・リティアさんはいい人だと思います。優しくて、綺麗で憧れます。もっと仲良くなれたらいいなって思いますよ」


「そうですか」


「・・・」


「チェリーさんもですか」


「え?」


「いつもそうなんです。姉は何もしていないのに、みんなは姉を好きになります。優しくて美人な姉を好きになるんです。性格を好きになるやつらはまだマシです。太陽の女神様の加護を受けているから、そんな理由で姉を好きなる奴らだっているんですよ。そしてそいつらも、この街の連中も、僕を嫌うんですよ」


「・・・」


「どうしてだと思います?」


「それは・・・」


「ふふ。月の女神様の加護を生まれ持ったからですよ。たったそれだけの理由で、この街の連中は僕を嫌うんです」



その言葉に、私は何も言えない。街の人、それからリティアさんから聞いた話。

この街の人は、太陽の女神への厚い信仰をもっている。だから、太陽の女神からの加護を持って生まれたリティアさんを好ましく思ってる。もちろん、リティアさんの性格も含めて好かれてるんだと思う。

だけど、月の女神様の加護を持って生まれたラクトさんを差別してる。ラクトさんの事を何も見ずに。ただ一つの事で悪だと決めつけてる。ほとんどの人はそのことに気づいてる。大多数の人の意見の前で、少数の人の意見は何も変えられなかったみたいだけど。



「別に、僕を嫌うことも、僕への態度も何も気にしてません。僕には、僕を大切にしてくれる家族がいましたから」




リティアさん達の気持ちはちゃんとラクトさんに届いてる。

届いてるのに、どうして嫌な感じがするの?



「飛びした僕を探しに出かけた両親が街に戻ってこなくて、街の人は僕を責めました。酷い人は僕が殺したんだとか言ってます。そんなこと、僕がするはずないのに。だけど、僕のせいで両親がいなくなった」


「・・・」


「そこから街の人が僕に向ける視線も言葉も強くなっていきました。でも、姉はずっと守ってくれるんです。こうなったのは僕が原因なのに、姉は僕を責めなかった」



リティアさんは、ラクトさんを責める人ではない。

少し話したぐらいだけど、分かる。ラクトさんを責めてはなかった。

ただ、何もできない現状を嘆き、悔しがってた。その気持ちがよくわかった。



「今までは両親が抑えてくれていた感情が膨れ上がっています。僕への黒い感情。

そして、姉への執着と信仰が」


「リティアさんへの執着と信仰・・・?」


「姉が持つ、太陽の女神の加護はこの街の人にとってとても魅力的に映るんです。だからこの街に縛り付けようとしています。縛り付けて、聖女として祭り上げようとしている」


「・・・」


「今までは両親が姉には姉の人生があるからと抑えてくれていました。だけど、両親がいなくなった今、その感情は膨れ上がっているんです」



そんなこと、リティアさんは言ってなかった。

もしかしたら、リティアさんは知らないのかも。

でも、おかしくない話だよね。月の女神様の加護を持ってるから、とラクトさんを差別するくらい信仰が厚いもの。太陽の女神様の加護を受けてるリティアさんを祭り上げようとしてもおかしくない。



「おかしくないですか」


「え?」



気が付くと、ラクトさんから黒いもやもやしたものがあふれている。

深く考えていたからラクトさんの変化にすぐに気づけなかった!

というか、このもやもやをどこかで見たことがある気がする。

確か・・・。



「チェリーさん、こんな夜中にどうしたんですか?」

読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。




一気に更新してみるのは憧れだったので、いい経験でした。多分もう二度としないです。私との相性が悪かったですね!

この予約投稿が終わるまでに次が書けたら投稿します。投稿されなかったら、「ああ、不定期更新だな」と思ってください・・・。

これからものんびり更新で頑張ります。



ここからは読み飛ばしても大丈夫です。

追記(4/24):昨日と一昨日のPVが6,000超えてて、しかも昨日は8,000・・・。それまで更新日に3,000超えるくらいだったからびっくりしてランキング確認したら日間ランキング31位、週刊で71位でした。これ書いてる時点なので、この話を読んでるときには変動してるかと思いますが。大変うれしいです。ありがとうございます。読んでくださる皆様のおかげです。

原因は分かりませんが。4/22更新のお話がきっかけなのかな?

もしかしたら、ランキングから読み始めてくださった方もいらっしゃるかもなので言っておきます。皆様、ストックは現時点であとこれを含めて3話です。頑張りますが、やる気にむらがあるので定期的な更新はどうなるかわかりません・・・。のんびり更新でいきます。また、もしなんかやだな嫌いだなと感じたらそのまま戻って記憶から消し去ってくださいね。


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