少しでも前へ
サブタイトル、おかしかったらすみません・・・。
目を開けるといつもの部屋。
体がべたべたする気がする。早くお風呂入らないとな。
その前にお兄ちゃんだけど。後回しにしたら話す勇気がなくなりそう。
「え?凛は部屋から出てきてないわよ」
「そうなの?」
「何をしてるかは知らないけど、声をかけても返事がないから放置してるのよ」
「そうなんだ・・・」
「何があったかは分からないけど、仲直りするならするのよ。後悔しても遅いんだから」
「え!?・・・気づいてたの?」
「そりゃ、気づくわよ。二人して、ご飯も食べずに部屋にこもって・・・。本当にそっくりねぇ」
勇気がしおしおとしぼんでいく気がする。
・・・というかお母さんにはお見通しだったか。
瑞樹も気づいてるだろうな。心配かけちゃったかも、あとで謝らないと。
「ほら、さっさとお風呂入ってきなさい。どうせ、昨日は入ってないんでしょ?」
「はーい」
「なんか食べる物用意しとくわね」
「ありがとう、お母さん」
本当に、ありがとう。
お兄ちゃんと話すの、逃げないから。
「お風呂入ってくるね」
ゆっくりお風呂に入る。
汗でべたべたしていた体をきちんと洗って、湯船につかる。
じんわりと体が温まる。お風呂のチカラってすごい。凄くリラックスする。
・・・上がったら、お風呂掃除しないと。
「お風呂あがったよ〜。あと、お風呂掃除しといたよ」
「ありがとう。ご飯用意しといたよ」
テーブルの上にはサンドイッチ。
ハムときゅうり、ツナとチーズ。私の好きな組み合わせだ。
うちのサンドイッチは、からしが塗られてない。私も苦手だし、お母さんも苦手らしい。
コンビニのサンドイッチはからしが塗られてるのが多くてちょっと悲しい。
食べたいものがからし入りなのがほとんどだし・・・。
「晩御飯、どうする?」
「え?」
「無理して食べなくてもいいよ。この時間に食べてるから、夜におなかすかないんじゃないかなって」
時計を見ると夕方の5時だった。
もうこんな時間だったのか。ずっとゲームだったし、お風呂で結構ゆっくりしちゃったなあ。
確かに、晩御飯は食べられないかも。
「うーん、今日はいいや」
「分かったわ」
「瑞樹は?」
「宿題終わったから、ゲームするって」
「そっか」
瑞樹は宿題終わったのか。偉いな。
今日、ログインして会えたらなでなでしよう。会えなかったら現実でなでればいいもんね。
私も、明日はしっかり勉強しないとね。今日は、とことんログインする日にしちゃうから。
「ごちそうさまでした!・・・お母さん、大好き!」
「急にどうしたの?」
「なんとなく、言いたくなったの!」
ばたばたと部屋に戻る。
ちょっとほっぺたが熱くなる。面と向かって好意を伝えるのは、家族でも緊張するなあ。
ベッドに横になって再びログインする。
きっとゲームの中はまだ夜中。お店も何もやってないと思う。
だから今夜は月でも見ようかな。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。




