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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第二章 「仲直りのカモミールティー」
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逃げない

サブタイトル・・・、難しい。


前にも聞いた盗賊の話が聞こえて、つい聞き耳を立ててしまった。

困ってるなら、解決したいけど私に対人の経験はないから直接的に関わるのは難しそうかも。何したらいいか分からなくてうろうろして邪魔になったり、ただ盗賊にやられたりする未来しか浮かばないもん。

ゲームが上手くなりたいなあ。せっかく強いキャラなのに使いこなせてないし。

そうこうしたら、朝のピークが終わってきたのか人が少なくなってきた。

そろそろ冒険者ギルドに行っても大丈夫そう。ちらっと覗いてみても大丈夫そうだし。




「リティアさん」


「おはようございます。チェリーさん、どうかしましたか?」


「おはようございます。・・・お仕事中にすみません。今日、お時間取れませんか?お話したいことがあるんです。いきなりすぎて、無理かもしれませんが・・・」


「・・・ええ。大丈夫ですよ。夜でもいいですか?」


「ありがとうございます!」



すごく無理なことを言ったのに、笑顔で許してくれるなんてあなたは天使ですか?

いや、女神だったかも。リティアさんに後光が指して見えるよ。

集合時間と場所を決めて冒険者ギルドを後にする。きちんと話さないとね。

リティアさんとの約束は夜の6時。今は大体朝の9時ぐらい。

ゲーム時間で9時間くらいあるね。ログアウト・・・、はしたくない。

お兄ちゃんと鉢合わせしたくない。何を話していいかわからないし。

だから、まだログアウトはしない。しばらくは第二の街を探検することにしよう。



**



図書館にも、衛兵さんの詰め所にも行った。

神殿は中に入ってはないけど、もう一度行った。神殿っていつ見ても綺麗だよね。

なんか惹かれるものがあるというか。ずっと見ていられる。

現実にある古代の神殿とか教会とかの写真を見るのって結構好きなんだよね。

綺麗だし、なんかすごいパワーとかもらえそうだし。

あとは、住民のお店にも行った。八百屋さんとかお肉屋さんを覗いてみた。

この街はお肉がメインみたいで、魚屋さんはなかった。

お肉の種類が多すぎてびっくりした。牛とか豚とかそういうのじゃない。

もはや呪文みたいなお肉の名前だった。今度図書館に行って調べてみようと思う。

始まりの街とは違う街並みや店を見てたら時間はあっという間だった。



「そろそろか」


「!!」(大丈夫だよ!)


「きゅきゅっ!」



待ち合わせの時間が近くなっていくごとに不安が強くなっていく。

大事な時、どうしたらいいか分からない時、私の判断に大きな責任が伴う時、いつも不安に押しつぶされそうになる。いつまで経っても変わらない私の悪いところ。

こういう時、物事を悪い方向に考えすぎてしまう。

私の行動で誰かが傷ついてしまうかもしれない時もそう。悪いほうへ悪いほうへ考えてしまう。せっかく仲良くなれた人が自分の行動で傷ついて距離が遠くなってしまうのが怖い。

考えすぎると沼にはまってしまうから、考えないようにしてるのに考えてしまう。

このままじゃいけない。ヒスイとセレネをぎゅっと抱きしめて落ち着こう。

プルプル、もふもふ。プルプル、もふもふ。



「チェリーさん、お待たせしました!」


「リティアさん・・・。忙しいのに、すみません」


「大丈夫ですよ!私もチェリーさんともっとお話したかったので、誘ってもらえて嬉しいです」


「・・・」


「ここではなんですから、私の家に来ませんか?ご飯を食べながらお話ししましょう」


「・・・はい」



顔を上げると、リティアさんがやさしい顔で私を見ていた。

なんだか、声をあげて泣きたくなってしまった。


読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。

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