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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第二章 「仲直りのカモミールティー」
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メンチカツ

いつも読んでいただきありがとうございます。

実は、お話のストックも尽きており、結構ぎりぎりに書いています。

そして、1月はやることも多く忙しいためお話を書くための時間をください。

少なくとも1月中は更新をしません。

早くて2月ごろからの更新とさせてください。

2章の展開などは考えているのですが、お話として書き上げることができていない状態です。

なるべく早く書き上げます。


スーパーの出入り口から心なしかぼろっとした姿で出て来る私たち。

何も知らない人から見たらはてなマークが頭に埋め尽くされるだろう。

だけど、歴戦の猛者たちからしたらこんなのは日常茶飯事なのだ。

猛者という名の主婦たちから見たら、こんなのは甘いほうだね。



「特売の卵、ゲットだぜ!」


「ああ、やったな!」


「うん。・・・まあ、特売で勝ち取れたのは卵だけだったけどね」


「そうだな・・・」



もうね、勢いもすごいし顔もすごいしでたじたじになってしまった。

その隙をつくかのように、あっという間に特売の品はなくなってしまった。

いい位置取りだったんだけどなあ。やっぱりあの迫力にはたじろいでしまう。

母はつよしだよね。ここに来るといつもそう思ってしまう。



「で、結局今日の晩御飯は何にするんだ?」


「茹で卵入りメンチカツだよ。家にキャベツがあったから、それ使わないと」


「ふーん」



ちょっと前のキャベツで傷み始めてたから食べちゃいたいんだよね。

みじん切りにして、挽肉と混ぜちゃえば食べきれると思う。そこに茹で卵入れたらボリュームも出る。野菜も取れるし、キャベツの消費できる。それに美味しい。一石二鳥どころか一石三鳥だよね。食べ応えもあるっていうのもいれたら四鳥か?



「卵に、揚げ物か・・・」


「わがまま言わないでよ?」


「言わねえって。ただ父さんの胃にきそうな料理だなって」


「そう?揚げ物美味しいよ?」


「年取ると揚げ物はきついんだぞ?それに卵ってコレステロールが結構含まれてたって聞くけど」


「1、2個なら平気だよ。食べすぎはよくないけどね」


「そうなのか」


「うん」



そういえば、お父さんが揚げ物きついって言ってた気が・・・。

まあ、今日はもうメンチカツにするって決めたし。メンチカツ食べたいから変える予定はないけど。

帰ったら炊飯器でお米炊いて、メンチカツ作ってと手順を考えていたらお兄ちゃんの携帯が鳴る。



「もしもし?・・・ああ、お前か」



兄が出た相手と何やら話をしていた。仲がいいのか、盛り上がってる気がする。

凄く気になるけど、盗み聞きはあんまり良くないから帰ってからのことを再び考える。



「桜、一人で帰れるか?」


「帰れるよ。何歳だと思ってるの・・・?」


「悪い。ちょっと友達に会いに行ってくるな」


「分かった」



お兄ちゃんの友達、か・・・。

あんまりいい思い出がないんだよね。でも、お兄ちゃんの大切な友人だし私が口出しできることではないから、黙って兄の後姿を見送る。

思い出すのはあの時の会話。大好きなお兄ちゃんが友達としてた会話。

あの時から私は・・・、お兄ちゃんへの気持ちが分からなくなってしまった。

大好きだって自信を持って言えない。



「お姉ちゃん、大丈夫?」


「え?」


「ぼーっとしてたから」


「大丈夫だよ」



気がついたら家に帰っていた。

深く考え事をしていたらしい。よく無事に家に帰ってこれたよね。

気を付けないとね。犯罪に巻き込まれてからじゃ遅いから。

今は瑞樹と仲良くメンチカツを作ってる。キャベツも無事使いきれた。


「お兄ちゃん、遅いね」


「メンチカツ冷めちゃうし、先食べようよ」


「・・・そうだね」



お兄ちゃんたちの分のメンチカツにはラップをかけておく。

お母さんは町内会の会議に呼ばれてて今はいない。そのうち帰ってくるかな。

お父さんはいつもの残業。

今日は瑞樹と二人でご飯かな。ちょっと寂しいけど仕方ないか。



「おじゃましまーす!」



いざ食べようかというところで大きな声が響き渡った。

知らない人の声だった。

びっくりして固まっていたらリビングの扉が開く。



「こんばんは!・・・お、うまそーなご飯!」


「おい、待てって!家にあげるなんて一言も言ってねえよ」


「いいじゃん、ちょっとくらい」


「よくねぇよ」



お兄ちゃんが後からやってきて、この人はお兄ちゃんの友達なんだなって思った。

それに、その後ろからさらに知らない男の人たちが入ってきた。

連絡くらいしてほしかったな。

というかこの人たちなんだか感じ悪いというか、なんだか好きになれそうにない。



「あれ、この子妹ちゃんじゃね?」


「お、ほんとだ」


「かわいいねー」



じろじろと無躾に見られてなんだか居心地が悪い。

何も言うことができなくて、この人たちを見つめることしかできない。

お兄ちゃんも帰れって言ってるけど、帰ってくれない。

うーん、どうしたものか。考え込んでいたら、ふいに言われた。


「妹ちゃんって確か、お前嫌いだって言ってなかったか?」


「え、マジかよこんなにかわいいのにか?」


「酷い奴だなあ、お前」



その言葉に、ひゅっと息を呑む。

やり方を忘れてしまったかのように息ができなかった。

読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。



実は昨日、作者の誕生日でした。

年を取って、また新たな1年が始まります。

気を抜かず、いい1年になるように頑張ります。

また、いい作品を書くために頑張ります。

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