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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第二章 「仲直りのカモミールティー」
109/162

ちょっとおやすみ

ちょっぴり長め。


ブックマークが1700件を超えました!ありがとうございます!!


<第二の街への門番『ラストカプラ』の討伐を確認しました。パーティー『レリア様踏んでええええええ』は第二の街へ進むことができるようになりました>


ぱっと、景色が変わった。インスタントダンジョンから出たようだ。

やった。これで第二の街に行ける!第二の街はどんなところかな。楽しみだなあ。

街に着いたら、美味しいもの食べたいな。



「何このパーティー名。ねえ、ガンテツ?」


「なんだ?ハナミズキ。最高な名前だろ」


「へえ、そうなんだね。・・・うーん、機械って斜め45度で叩いたら直るっていうよね。バカも叩いたら治るかな」


「残念だったな。俺は叩かれてもレリア様を愛するぜ」


「切るべきか・・・?」



パーティー名とかあったんだ。つけてもつけなくても構わないものだから気にしてなかった。というか凄い名前だね。ガンテツさんは相変わらずレリア様?が好きなんだなあ。

好きなものは好きでいればいいと思うけど、踏んでえええはちょっとね。

その性癖は見えないところで明かしてほしかったな。反応に困る・・・。



「変態は教育に悪いわね」


「レリア様ってなんだ?」



ガンテツさんに冷たい視線を浴びせるカリンさんに、レリア様が分からないヴァイスさん。

あっと、ハナミズキがガンテツさんに襲い掛かりました。ハナミズキの攻撃をガンテツさんは華麗に避けるぅ!えぇ~、現場は非常に混沌としております。大変な状況です。現場のチェリーがお送りします。



「きゅう?」


「?」


「癒しはもう君たちだけだよ」



セレネとヒスイを抱き上げてもふもふぷにぷに。ああ、癒される。

このカオスな現状は私にはなんともできない。しばらくしたら落ち着くでしょ。



「きゅうきゅう」


「!!」


「かあわいいねぇ」



ふわふわぷにぷに。セレネとヒスイを抱きしめる。

空気は乾燥してるけど、日差しはとてもぽかぽか。みんなが騒ぐ声が程よくうるさくていい感じ。さっきまで門番と戦って、程よく頭も疲れてる。現実の体は動いてないからこの場合は頭だよね。



「ふわぁ・・・」



あくびが出てきてしまった。

この騒ぎはまだしばらく続きそうだし、ちょっとお昼寝しちゃおう。

10分くらいで起きれたらいいなあ。

ちょっとだけ、おやすみなさい・・・。




「・・・ちゃん?」


「起きないね。仕方ない。誰かが背負って連れていくかな」


「お姉ちゃんは俺がおんぶするから」


「レリア様は俺が!」


「誰が変態にお姉ちゃんを触らせるか!」



なんだか私の周りがうるさい。でもまだすごくねむい。

目が開けられないの。もうちょっとだけ寝かせて、瑞樹。

さっき寝たばかりだもん、まだ10分経ってないはず。多分だけど。



「誰がかわいい女の子に野郎を触らせるもんか。チェリーちゃんは私が運ぶから」


「はあ!?何言ってんの?ていうか、カリンもおんなじもんで・・・」


「ハナミズキ?あんたがチェリーに隠してること話すよ?」


「な!?」


「はーい、じゃあ私がおんぶするね」


ふわっと、体が浮いた。

がっしりと体が支えられる。あったかい。それになんだかいい匂いがする。

すりすりと目の前のものにすり寄る。



「やっぱり、女の子同士に運んでもらうのがいいよね」


「ちょっ!カリンは女じゃ・・・」


「何か言ったかしら?」



ふわふわと体が運ばれる。長いような短い間ふわふわしてる。

私は温かい何かにしがみついてる。温かくて、なんだかとても安心する。

この感覚、すごく懐かしいのはなんでかな。



「ん・・・?」


「あ、起きた?」



カリンさんの声がすごく近い。まだ眠い目をこすりながら目を開けたら、カリンさんの顔がすぐ近くにあった。

うえええ!?寝起きにカリンさんのきれいな顔があったら心臓と目に悪いです!

というかなんでこんな近くに顔があるの!?



「チェリーちゃん寝ちゃってて起こしたけど起きなかったから、私がおんぶでチェリーちゃんを運んだのよ」


「す、すみません!ご迷惑を・・・!」


「んーん、いいよ。気にしなくて。まあ、もうちょっと危機感を持った方がいいとは思うけど」


「あぅう」



申し訳ない。そして恥ずかしすぎて顔から火が出そうだよ・・・。

10分で起きるつもりだったんだけどなあ。

申し訳なさすぎる。カリンさんにおろしてもらうと足に草が触れる。



「気持ちのいい爆睡っぷりだったな」


「門番との戦いで疲れっちゃったんだよ。今日は早く寝るんだよ」


「お姉ちゃん、大丈夫?」



みんなが優しすぎて泣きそうです。

しかも私が寝てる間進んでくれてたらしい。

荒原って感じじゃなくてサバンナみたいにひざ丈くらいの草が生えてる。

第二の街に近づいてきたんだろうね。



「あ、見て!」



ハナミズキの声に顔を上げる。

草むらの先に、そびえ立つ高い壁。そして開かれた門。

始まりの街とは違う、雰囲気。



「第二の街だ」



<パーティー『レリア様のおみ足いいいいいいいい』は第二の街【ミュレルゲン】に到達しました。リスポーン地点の更新ができるようになりました>



「ガンテツ・・・?」


「最高だな」


「ちょっと顔貸して?」


「やだ☆」



無言で始まる鬼ごっこ。片方はナイフを持って、もう片方は頬を赤らめながら。

ああ。カオスだ。早く第二の街に入らせて・・・。

読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。

よろしくお願いします。

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