みんなでピクニック!
今日の天気は、雲一つない青空。風も気持ちいい。
これが夏だったら暑さで溶けてたけど、ゲームだからとっても快適。
汗とか気にしなくていいってなんて素敵。
「やあ、こんにちは」
「悪い、待たせたか?」
「いいえ、待ってませんよ」
「遅いよ二人とも!」
のんびりとした時間は待ち人が来たことにより、終わる。
今日は絶好のピクニック日和だね。
これから街の外に出て、ヴァイスさん、ガンテツさん、そして、私とハナミズキでピクニックをする予定。
お弁当もお茶も、敷き布も用意したし。準備は万端!!
「さあ、行きましょうか」
「そうだな」
街を出てしばらく歩く。目の前に草原が広がっている。
イースター草原に来るの、久しぶりな気がする。まあ、そんなに時間は経ってないんだけどね。
周りに魔獣がいないのを確認して、敷き布を広げる。
ピクニックなんて久しぶりだからちょっとドキドキする。
「さあ、みんな飲み物は手に持った?」
「ああ」
「準備万端だよ」
「持ちました!」
手には、各々が用意した飲み物。ヴァイスさんとガンテツさんはお酒。
私とハナミズキは未成年なので、ジュースです。お酒は二十歳になってから、だものね。
私たちにはまだ早いです。
「それでは、みんな!・・・聖霊様との闘いはお疲れさま!あれから結構経ったけど、今日は打ち上げだー!今日はたくさん食べて飲むぞー!」
「「「おーーー!」」」
「かんぱーい!」
「「「かんぱーい!」」」
ヴァイスさんの音頭に合わせてコップを合わせる。
冷たいジュースがおいしい!
お弁当を作るついでに作ったやつだけど、当たりだったね。
「うめえな」
「お姉ちゃん、このお肉おいしい!」
「このコロッケもおいしいよ」
一口サイズのおかずをたくさん作って詰めてきた弁当は好評のようだ。やったね。
頑張ったかいがあるよ。
私も食べよ。まずは卵焼き。
甘いやつも好きだけど、ねぎやにらを入れたしょっぱい卵焼きもすき。
今回はネギが手に入らなかったから、甘いやつだけどね。
「この卵焼きもうまいな」
「甘いやつも結構いけるね」
ガンテツさんは、甘いやつが好きなのかな。
ヴァイスさんは、しょっぱいのが好きみたいだね。
ハナミズキは・・・、すごい勢いで食べてる。話しながら食べないのはいいことだよ。
だけどね、皆の分も食べそうな勢いで食べるのはやめようね。
「ヒスイとセレネ、おいしい?」
「!!」(とってもおいしい!)
「きゅう!」
ヒスイたちの分は私たちの分とは別で用意した。
中身は一緒なんだけど、喧嘩にならないように、別々の容器に入れておいた。
それが正解だったみたいだね。
「うめえ」
「お姉ちゃん、おいしい!」
「この肉巻きもおいしいね」
「!!」(おいしい――!)
「きゅうきゅう!」
この時間がずっと続けばいいのに。
そう思えるほど、穏やかで温かい時間だった。
とても、幸せな時間はあっという間に過ぎていく。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。
すごい、フラグみたいな感じになってますけど、フラグじゃないです。
まあ、確かに、桜は事件に巻き込まれてはいきますが・・・。
これは、フラグじゃないです。幸せな時間って長いようで短い。あっという間ですよねえ。