★用語集(ネタばれ)
以前から思っていたことではあったんですが、この小説も投稿して2年以上が経過してしまったので、話をまとめるためにもネタばれを含む用語集を載せようと思います。
昔、設定を考えていた時に作った資料なので、ところどころおかしいところもあると思いますが、そこはスルーで(笑)
※盛大なネタばれなので、それを承知の上でお読みください。
◆星――地球
生命の住まう惑星。レイディアントでは単純に“星”と表記される。
◆ガイア
人口が64億人を超す世界。現在の“空たち”が暮らす舞台でもある。遥か太古の昔に、もう一つの世界「レイディアント」からとある自称によって分岐してしまった平行世界。高度な文明を誇る現代世界。生まれるはずのなかったもう一つの世界であるため、“イレギュラー”な世界といえる。
◆レイディアント
もう一つの世界であるが、こちらが本来の“世界”である。中世ヨーロッパのような文明を持っているが、魔法が存在しているためガイアの文明とは次元の違う文明ではある。
◆調停者
あらゆる存在を“紡ぐ”とされる唯一無二の存在。「聖魔」のエレメンタルを持つ者――カインの直系のみがなり得る存在であり、星の未来を変えることができる“物質世界の自由意志”。「神」――すなわち、バルドルとロキの血を受け継ぐため、次元に関与できるのである。「次元の執行権」を使役することができるが、来るべき時・運命の瞬間でしか作用しない。神の権利を持つ者であるがゆえに、調停者に付与される能力は他者を圧倒する。それは「聖魔」というエレメンタルがこの次元にそもそも存在しない“力”であるため(破壊と創造、その両極端の能力は世界に存在する物質そのものに作用するため、どんな方法であろうと防ぐことは不可能。ソラがセレスティアルを破壊できたのは、セレスティアル自身が物質世界に存在するものであるため)。劇中では東兄弟、クロノスが調停者である。
◆永遠の巫女
特殊なエレメンタルを持つ女性たちのこと。基本属性や光陰二元素を基礎として持っていない元素を持つため、生まれながらにして強大な魔力を持つとされる。――約2000年前、アイオーン(シリウス)によって聖女サリアの末裔のみ巫女として覚醒するように遺伝子操作されたため、永遠の巫女はサリアの血筋、ということになる(アンナはシリウスの息子レグルスの末裔で、他の多くの巫女も彼の子孫)。但し、リサはサリアの直系であるため、他の巫女とは一線を画した能力を持っている。
◆星の幼子
劇中では、日向空のことを指す。核エレメンタルとして星の元素“紺碧”を持つ者がこの存在であるといわれているが、詳しいことはわかっていない。“紺碧”は地球上に存在する全てのエレメンタルに干渉・支配することが可能であるため、これを用いて理論上最大のエネルギーを利用することができる。ただ、本来ならば存在しない元素――“聖魔”であれば、この元素に直接干渉し、制御することができる。シリウスは兄ユリウスの元素を用い、メルトダウン寸前だったセレスティアルを封印したのである。
◆天空石
通称「擬似C」。浮遊論の中で論理が確立された「反重力システム」から派生した「C-リンクシステム」を基に造られた物体。本体とはすなわち「セレスティアル」のことであり、個々の天空石は自由且つ自動的にセレスティアルとエレメンタルを通じてリンクしており、本体の無限ともいえるエネルギーを供給することが可能。直径1センチの大きさのものでも、町一つの電力をまかなえるほど。ティルナノグ崩壊時、シリウスは制御可能(兄の元素を使って、無理やり制御していた)となったセレスティアルに「封印プログラム」を落とし込み、世界中に使われていた天空石を封印した。
◆星の遺産「セレスティアル」
星の元素「紺碧」でできた巨大な結晶体。空中都市群アトモスフィアの核であり、一万年もの間浮遊させ続けている力の源。遥か太古の時代から存在し続け、いくつもの物語に登場してくるが、この存在を知っているのは本当にごくわずか。創世時代(カインが統一する以前の時代)初期、「神聖ユグドラル帝国」がこれを地中から発見し、兵器として転用する。結果として地上は崩壊し、人類は数千年もの間、地中で生活をすることを余儀なくされる。それから行方はわからなくなっていたが、カインがシアルフィ帝国を滅ぼすと、その皇室墓所からこれを発見する。そして、「反重力システム」の核として利用されることになる。これに関わってきた者たちは絶対的な支配と願いを成就させるが、最終的にそれら全てを滅ぼしてきた。まるで“意思”を持つかのように。
◆ヴェルエス家
ソフィア教皇家の家名。この世界の教皇は選出されるのではなく、ヴェルエス家の血筋且つ直系である(若しくは直系と婚約している)者が教皇に即位することが可能。古くは崩壊したティルナノグ皇室の流れを汲む一族で、シリウスの息子ジュリアス(ユリウスとレナの子供)の血筋であるため、調停者として覚醒する可能性が高い。
◆ペンドラゴン家
ゼテギネア皇室(フィンジアス王家)の加盟。赤と紫、二匹の龍が家紋である。伝説では二大陸を統一したアヴァロン帝国の流れを汲むといわれていたが、実際はシリウスとユリウスの叔母アムナリアの末裔で、代々「聖典」を受け継いでいる。長い時間の中でカインの血は薄れ、他の血筋の者たちのように常軌を逸した能力が発露することはなかった。しかし、リオン(柊修哉)とその父ヴェリガンに関しては、突然変異的に能力が発露したこと、リオンにいたっては母がヴェルエス家の直系であったため、調停者に近い能力を有していた。
◆ミッドランド帝国
新暦1415年、当時のロンバルディア大陸の大半を支配していたランディアナ帝国の藩国である、ミッドランド公国の当主アルヴィスが、ミリア皇女(王太子の唯一の子供)と結婚し、王国の実権を握る。1424年、王国宰相として国を動かし、ロンバルディア大陸を統一する。1425年、禅譲という形でミッドランド帝国を建国し、皇帝として即位する。1431年、アルカディア大陸のソフィア教国へ侵攻するも、1435年に皇帝アルヴィス1世が急逝したため、帝国は崩壊する。
◆アルヴィス1世
ミッドランド初代皇帝。新暦1403年、若干13歳でミッドランド公国当主となる。25歳の時にランディアナ皇女と結婚し、朝廷の中枢に昇る。巨大なカリスマ性を持ち、次々と宮廷の家臣たちを己の配下にし、朝廷内で大きな権限を持つ。1422年に宰相に就任、23年にはミッドランド王位を賜る。同年に帝国大元帥になると、政治・軍事においての総括者となり、実質的なランディアナ帝国の最高権力者となる。24年にロンバルディア統一を果たし、25年に6代皇帝ワーグナー2世に禅譲を迫り、帝位に就く。稀代の天才と言われ、古代暗黒魔法を復活させ、自身の思想に基づき法治国家を築く。だが1435年、ミリア皇后によって殺害されてしまう。絶対的な指導者を失った帝国は崩壊する。彼はルシタニア宗家の当主でもあり、当時のルテティア公国の当主はアルヴィスの祖父の弟の家系に連なるため、ルシタニア王家はミッドランド皇室の流れを汲む。
◆ミリア皇后
ランディアナ最後の皇太子の一人娘。15歳の時にミッドランド公アルヴィスの妻となる。彼によって父が殺され、母国が滅ぼされてしまう。復讐を誓った彼女は、1435年に夫を殺害し、皇子をヴィクトル4世として即位させ、ランディアナ帝国の再建を宣言させる。しかし、アルヴィスによる絶対的な支配から解放された諸侯は、反旗を翻す。結果、ルテティア公によってヴィクトル4世は廃位、毒殺され、彼女は旧都ランディアナに幽閉され、1445年に死去する。彼女の子孫が、後のランディアナ総督となっていく。
◆創世時代
ティルナノグ以前の時代すべてを総称して、そう呼ぶ。時代は3つに区分されるており、創世時代初期は現代から約45000年前から世界大戦が行われた約30000年前まで。人類が瘴気に覆われた地上を逃れ、地下に移住した約30000年前から地上へ再び進出した約21000年前までが中期。そして、神国戦争が行われていた約20000年前からティルナノグ建国の約10000年前までが後期。神国戦争末期~ティルナノグ建国がエピソードⅡにあたる。ティルナノグには及ばないものの、機械などを造り出したほどの技術力を持っていたとされ、生物実験によって魔法を生み出した時代でもある。
◆ヴァナヘイム文明
レイディアントにおける5万年前、2大陸両方、あるいは他の大陸をも支配していたのではないかと言われる超古代文明。新暦1779年、ルテティアの行商人によって遺跡が発見され、研究が始まる。研究結果によると、この文明は伝説のティルナノグ帝国に勝るとも劣らない文明を持っており、アルカディア大陸やシュレジエン諸島にもその残骸らしきものがあることから、その力を持って全世界を牛耳っていたのではないかと思われている。ただ、古書のようなものがほとんどなく、文字の解読もできないため解析するのは無理かもしれないと言われている。
◆原初のヒト
通称「イヴ」。その人間たちの総称を「原初の人類」と呼ぶ。星の力を携えた生命であり、星の意思そのものを受け継いでいるといわれた。劇中でミランダは「所詮、自分はイヴズの子供たちじゃないのだから」と言っているが、それはソラやリサたちカインの血筋に対する皮肉である。つまり、カインの血筋こそがイヴの力を受け継いでいると解釈されるが、カインの血筋には“星の力”は存在しない。持っているのは……。
◆神
劇中では別次元に存在する“何か”のことを指す。彼らが太古の世界に干渉してしまったことにより、世界の運命が変わってしまうことになる。




