Epilogue
「BLUE・STORY」
EpisodeⅣ
――紡ぎゆく約束の果て――
こうして、星の物語の第4章は終わりを告げる。
遥か古に穿たれた“約束”は、ゆっくりと――たしかに、紡がれた。
それはかつての痛みや悲哀、
絶望と悔恨――
赤い世界を覆っていたそれらを、解放した。
あれから何千、何万の昼と夜が繰り返され、
私たちは少しずつ歴史になってゆく。
私たちの遺した道標は、いつしか物語となる。
そして、新たに多くの命が産声をあげていった。
それは命の煌めき。
生あるものの根源たる輝き。
誰にも、それを止める権利なんてない。
それがどれだけ愛おしく、誇れることなのかを知っているからこそ――
私たち“ヒト”は、生きてゆくんだ。
ともに歩み、その足跡を振り返る時に――
私は、あなたともう一度、あの世界を見て回りたい。
あなたが生まれた世界を。
私たちが紡ぎ、愛したあの世界を。
だから、またその時に。
日向 空
改め
東 空
――Next episode――
「BLUE・STORY」
EpisodeⅤ
――暁の誓約が集いし処――
誰がそれを予想できただろうか。
こうなることを、“私でさえ”予測できなかったのだから。
アーネンエルベは一つではない。
それは世界が穿たれてしまったが故。
時空を紡ぐ星の心が、いずれ絡まり合い、扉は開く。
それは滅びの扉か否か。
カリ・ユガへの道か。
それを確かめる術を見出すために、私は生きよう。
“人類の翼”を手に入れるために、私は抗おう。
“神”――
そういう存在があるというのであれば――
貴様たちが遺した負の遺産――
それを運命という薄っぺらい言葉に乗せ、人類を導かせた“罪”は重い。
穿たれたと思ったか?
あの時に紡がれた“誓約”は、まだ途絶えていない。
そうだろう?
カイン
さあ――
“創世計画”を再始動しよう。
それがたった一つの――
人類の未来を切り拓く術なのだから。
――BLUE・STORY――
――EPISODEⅣ――
Fin