父さん!?
遅筆すぎルー僕ヲーゆるしテーくレー。
もうしわけねぇでゲス。
「オレたちの親父は無事なようだな。」
「えっ!」
この前、僕を堕落から救ってくれた魔法の才能がある者にのみ見える存在。精霊…たちが窓の外から部屋の中に入ってきた。
「この前、僕のことを僕が生まれる前から知ってるって言ってた訳のわかんないやつらが…いる。
…なんで?」
しかも、今何て言った?オヤジって言った?
「この精霊さんたちは、さっき真っ青な顔して私の部屋に来てね、りゅうきが危ないことしようとしてるって教えてくれたんだよ。」
「コホン…まずは自己紹介からですね。この前は父さんに逃げられちゃったので、できませんでしたが。
まずはボク。ボクの名前はノーム、土を司る大精霊。」
「じゃあ次はオレだな。親父、オレの名前はサラマンダー、炎を司る大精霊だ。
オレのこと覚えてるか?」
「覚えてる訳ないでしょサラマンダー。パパは人間として世界で…この話はまた今度でいいかしらね。
わたしの名前はウィンディーネ、水を司る大精霊。」
「パパぁん次はアタシの番!アタシはねぇ~、風の大精霊のシルフ!
やっと会えたよぉー。なんでこの前逃げちゃったのぉ?」
は?四大精霊!父さん?オヤジ?パパ?パパぁん?意味が分からないけど、とりあえず呼び方統一してほしいな。
四大精霊の姿を見ていたら、精霊を見たのは前にこの四大精霊に会ったときと絵本くらいだったのに、なんでこの姿の存在を精霊だと認識できていたのだろうとふと疑問に思った。
絵本とは全然違う。全体的に人型ロボットみたいな見た目をしている。色はそれぞれが司っているモノの色をしている。そして、とてつもない魔力を持っていると言われているはずの精霊を束ねる大精霊なのに魔力を少しも感じない。
あれ?やよいはなんで真っ青ってわかったんだ?謎だな。あ、そんなことよりお礼をしないといけない。
「僕の名前は白崎 琉貴です。この前と今日はどうもありがとうございました。」
「私の名前は幸橋 弥生って言います。この前も今日もりゅうきを助けてくれてありがとうございます。」
「お礼はボクたちのほうが言うべきことです。父さんを助けていただき誠にありがとうございました。
ほら、みんなも。」
「「ありがとうございました。」」
やっぱり、父さんって僕のことなんだよね。本当に意味ふだ。
僕が混乱しているのを見て、大精霊たちが僕の疑問を一つずつ無くしてくれるという方向に話は進んだ。
「気付いてると思いますが、ボクたちからは魔力を一切感じないと思います。
それは、ボクたちの存在を禍者や邪な人間から隠すためです。この姿は力を依り代に封じた姿。
あ、そうだ。父さんにはボクたちの本当の姿を一度くらいは見てほしいから、ちょっと今から精神を精霊界へ招待しますね。」
「へ?」
ノームの言葉と同時に意識が急に……。
気が付いたら、広大なとても綺麗な草原に立っていた。太陽はないが、空には光を放つ大きな輪があり、四方向に土、火、水、風それぞれの属性を感じる。
「父さん。」
後ろからノームの声が聞こえ、振り向くと…。
まだまだ続きますよ。
編にも分けており、気が遠くなるほど長くなるから楽しみにしてくださいまし。