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シーンNo.00 別れ、そして次のステップへ

どうも。お久しぶりです。加藤マオです。最近サボり気味でなおかつあまり他の作品の筆が進んでいません。本当に申し訳ないです。ですがこれは頑張って書きたいなと思っています。是非読んでみてください。少しでも続きが気になる。頑張って!と思ったらコメント、評価、ブクマお願いします!!


「本日はご来場いただきまして、誠にありがとうございます。開演に先立ちまして、お客様にお願い申し上げます。携帯電話など、音の出るものの電源はお切りください。また許可のない録音・撮影はご遠慮ください。皆様のご協力をよろしくお願いいたします」


「間もなく開演となりますので、今しばらくお待ちください」


女性の声が響く体育館。舞台の前の席に座り周りと話をしている、同じ服を着た少年少女達。舞台の横には「渓谷高校文化祭〜みんなで楽しめこれが祭だ〜」と書いてある。


そんな騒がしい客席とは逆に驚くほど静かな場所があった。それは『舞台裏』。そこにいる人間は十人十色な反応を見せている。緊張で足を震わす者、人の字を親の仇かのように飲み込む者、台本を読み込む者etc.こんな舞台裏には似つかわしくないほどに元気な人間もいた。


「皆の衆!何をそんなにチキっている?こんなもんものの数字にはなるまいて!こんな人数を前にして緊張などしとったらわしら演者の名折れぞ!そうじゃろ皆の衆!」


独特の言い回しを使い喋る男。見た目は平凡そうな個性がないのが個性です。みたいな見た目をしている。


「部長、貴方こそ足震えてますよ……しかもなんですかその喋り方、まだ舞台は始まってないですよ」


その掛け合いを見た他の人物達も次第に緊張が解けていき、少しずつ雰囲気も明るくなってきた感じだ。


「部長、副部長。いや三年生方、この舞台が終わりましたら話がございます。もし良ければ時間を作ってはいただけないですか?」


「それはどういう「間もなく開演時刻でございます。お早めにお席にお戻り下さいますようお願いいたします」……わかった。取り敢えずこの舞台成功させるぞ!みんな集まれ!!……よし!集まったな。渓谷放送演劇部ファイ!!」


「「「「「「「「「「オー!」」」」」」」」」」







◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇








「皆さま!本日はまことにありがとうございました!!」


舞台上で全員で頭を下げる演劇部員達。頭を下げている上からはどんどん幕が降りてくる。


どうやら舞台は終了したみたいである。


「これをもちまして公演を終了させていただきます。どなた様もお忘れ物のございませんよう、今一度お手回り品をお確かめ下さい。本日はご来場頂きまして誠にありがとうございました」


「舞台終わったな」


「そうね、私たちの最後の舞台」


どこか悲しそうな表情を浮かべながら話をする部長、副部長コンビ。そんな事とはつゆ知らずひとりの部員がやってきた。


「いやぁ、終わりましたね!ここまで大変でしたねぇ、やっと休める!」


「そうだな。終わりだ」


「そう。終わり」


かたや嬉しそうな笑みを浮かべる者。かたや淋しそうな笑みを浮かべるもの。同じ笑みでここまで違うのかと言わんばかりの差がある。


そんな温度差のある場所に今度は先程、部長副部長コンビに時間を作って欲しいと掛け合ってきた部員が近づいてきた。


「先輩方!三年間の部活動まことにお疲れ様でした!!私たち2年は先輩方に手取り足取り、時に優しく時に厳しくご指導いただきました。また一年は短い間でしたが先輩方の頼り甲斐のある背中に後押しされ舞台に出たことは数え切れないと思います。そんな頼り甲斐のある先輩方と離れてしまうことは寂しく、そして私たちの今後に一抹の不安を覚えています。しかし私たちが不安を残しては去られる先輩方にも不安を与えてしまうと思います。ですので先輩方の代わりとまではいかないかもしれませんが、私たち2年が誠心誠意この部を引っ張っていきます。ですので私たちの敬愛する先輩方!私たちのことは心配せず!笑顔で!この別れを迎えていただけると幸いと存じます。本当にありがとうございました!そして三年間お疲れ様でした!!」


「「「「「「「「「「お疲れ様でした!!」」」」」」」」」」


最初の言葉の途中から目から涙をこぼしていた三年生達も最後には笑顔になっていた。しかしやはり目の端には涙が溜まっている。


「お前ら……こんな事してくれるなんてな。俺はいい後輩を持ったよ。部長としてこんな部員に育ってくれた事嬉しく思う!俺たち三年は……お前らには言ってなかったと思うけど、不作の世代とまで言われてたんだよ。みんな余りにも芝居が下手だった。でもな、それでも好きだったんだよ。芝居がさ……でもな、向いてない、下手、才能がない。そんな有難い言葉を貰ってな、悔しくて努力して、努力してやっとの思いでここまできた。……まあ結局のところ才能のない俺たちですら、ここまでの芝居はできるようになったんだ。お前達は俺たちより才能がある。でも努力のしない天才は努力をした秀才に負けることもある。だから努力は絶対するんだ。努力はお前達を裏切らない……とは言わない。でも確実に自分の糧にはなってる。その努力という水を与えられたお前ら蕾がいつどんな時に、どういう瞬間に花開くのかはわかんねーけど、その瞬間はいつかくる。そう信じて前を向いて進め。俺は俺たちはお前達を応援してる。でも挫折して落ち込んでもう無理だと思った時はなんで芝居が好きになったか、やりたくなったか思い出せ!そして自分が信じれなくなったら努力を信じて突き進めわかったな!!異論は許さん!以上!」


時折涙を見せながらも熱い思いを部員達に伝えれてやや満足げに頷きながら副部長に目線を送る。すると副部長はやれやれと言った表情を浮かべながらも一歩前に出た。


「えーとね。私は……って言っても全部どころかもういう事ないじゃんってレベルで部長に言われたので一言だけ、上手いか下手かより楽しめ!まずは演者が楽しんで芝居をする。そしてその楽しさをお客さんにも伝染させろ!私からは以上よー。ほかになんか言いたい三年いる?……いないみたいだし三年からは終わり」


クールそうに話しているが、目が真っ赤に充血しているところを見ると号泣していたことがうかがえる。


そして何かを思い出したかのように部長は最初に別れの挨拶を始めた部員の方を向き話しかけた。


北田聖キタダコウキ!!」


「はい!!」


「お前にこの部を任せる!!お前は優柔不断で少し頼りないが一番この中では才能があり、芝居に対する熱がある。その熱を部活に伝染させろ!!」


「はい!!……えっマジ!?」


「じゃあ!!解散!!……マジ疲れた。俺のキャラこんなんちゃうわ。アホが!!さいならほい!!」


「お疲れ様、シュウちゃん。」


「おうお疲れ。琴音コトネ。ってかここでは秀ちゃん呼ぶな。恥ずかしい」


部長、副部長コンビが少しいちゃつき始めピンク色の空間が出来上がった所で部員達は一人また一人と動き出し帰っていく。その中で一人立ち尽くし、自分があまりにも大きな責任と大役に任命され内心パニック状態の聖はこれから3分はフリーズしたままなのであった。




To Be Continued

実は部長副部長付き合ってます。えっ!?わかる?すみません。


次回もお楽しみに!!


私のモチベのためにもブクマやコメントお願いします!!

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