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15、公私混同はいけません。

 応援してくれる方がいたので、続きを書きました。少しだけ、初心を思い出せました。ありがとうございます。

 最初はこんなギャクを書きながらグハハと大爆笑して、それが楽しくて小説書いていました。懐かしい(笑)


 勇者とは宗教において〝救世主〟に近い存在として見られている。ゆえに勇者召喚を行うのあたり、一番反対したのは宗教団体である。

 それを面倒に思う王族は教会との協議の末、勇者召喚を『民衆の前で教会が行う』という結論に至った。


 ※教会:信者が増えてほしい

  王族:勇者召喚できりゃそれで良い……



 バナナジュース大好き王国。大広場にて。


「ここで儀式が行われるのかー」

「ぱぱ、楽しみだね!」

「うん楽しみー! いや、国名!」


 レインはパンフレットをジト目で見る。


「国名……何か変か?」

「バナナジュース大好き王国……普通の名前だよ……?」

「何もかも変だよ! ツッコミどころ満載だよ! というかツッコミどころ以外何も無いよ!?」


 アリアは徹夜して褒め言葉を考えたせいで頭が混乱しているようだった。


「まだ疲れがあるのかもしれないな。やはり宿屋で休n「バナナジュース大好き王国万歳!!」……食いたいものとか、あるか?」

「アリアおねーちゃん、変だよ。あっ、わたがし食べたい!」

「僕がおかしいの!? ねえ、これ僕がおかしいの!? あと僕もわたがし欲しい!」


 フランとアリアはわたがしを食べる。時よりあーんして過ごすと時間は過ぎて――――


「えぇ……はい、教皇です。これより、勇者召喚の……儀を、始めます……ゴホゴホ」

「教皇様……やはり、もう寿命が……うぅ」


 教皇が現れた。教皇は今年88歳であり、お爺さんだった。

 彼を支えるように妙齢の女性が傍にいる。


「ダイジョブじゃよ……定年まであと数年、それぐらいは持って見せる」

「うう……教皇様、ついに頭ぱっぱらぴーの猿畜生になってしまわれた……!」

「君、メチャクチャ失礼なこと言っとる自覚ある?」


 そんなこんなで勇者召喚の儀が始まった。巨大な魔法陣へ魔導士が歩み寄った。


「では呪文を唱えます――――ああ゛~勇者゛~勇者゛~きてきてカモ―ン」


 傍から見たら完全に馬鹿にしか見えなかった。


「アイツ馬鹿だろ」

「シッ、儀式中だz――うわマジで馬鹿がおる」

「泣゛い゛て゛い゛い゛か゛な゛ぁ゛!?」


 魔導士は全力でカンペ叩きつけた。魔法陣が起動する。


「雑ッ!? 勇者召喚の儀、すごく雑なんだけど!? いいの!? アレでいいのか国家祭事!?」


 アリアの真っ当すぎるツッコミを他所に勇者が召喚される……


「宿屋店主、ただのゲイル登場!」


 嘘。されなかった。ただのゲイルだった。


「チェンジで。教皇命令」

「うわああああああああああああああ!!」


 ただのゲイルは魔法陣の中に戻っていく。


「ただのゲイルーーーーーー!! うぅ……いい奴だったのに」

「ゲイルおじさーーん!!」

「知り合いが召喚された感想、それでいいの!? 本当にそれで合ってる!?」


 魔術師がまた呪文を唱え始める。


「勇者たん勇者たん、デュフフ~来て来てちょーだい、デュフっ、デュフフ」


 変態にしか見えなかった。


「ままー、あれなにー?」

「シッ見ちゃダm――うわ、やべぇ奴おる」

「殺せ゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ーー!! もういっそのこと殺してくれえ゛え゛え゛ぇ゛!!」


 魔術師は呪文の書いてる本を全力で床に叩き付けた。そして魔法陣が起動した。


「もうツッコミしない……ツッコミしないからね……」


 そして今度こそ勇者が召喚された……


「むほおおおお!! フランたんクンカクンカーー!!」

「チェンジ」

「ぐああああああああああああああああああ!!」


 ギルマスは二秒で返された。


「ギルマス-----!! うぅ……別に良い奴でもない……」

「良い奴でもないのはわざわざ言わなくてよくない!?」


 そして当然のように魔術師が詠唱をしだした……


「いやだああああああああああああああああああ!!!!」


「あ、逃げた」

「逃げたな……あ、捕まった」

「捕まったな」


 魔術師は逃亡した。捕まって教皇の前に出される。


「……良いか、其方の仕事はとても重要なものなんだ……」

「あんな糞詠唱誰が読むかああああ!! もういやだああああああああああああああああああ!!!!」


「良いか、其方の仕事はとても重要なものなんだ……」

「重要なら教皇やれよ!! 俺その辺の冒険者だから教皇なら出来るよ絶対!!」


「……良いか、其方の仕事はとても重要なものなんだ……」

「いやだああああああああああああああああああ!!!! しかもこれ〝はい〟しか選べないやつじゃねかあああああああああああ!!」


 ……三十分後。


「……ある―日。森の中、熊さんに、出会たんこぶ。花咲くちんちんぶらぶらそーせーじ」


 体育座りで魔術師が詠唱をしだした。傍から見たらやべー奴だった。


「見て奥さん、あの子……あんな歳であんなこと言ってて、恥ずかしくないのかしら……?」

「もう、そんなこと言ったら可哀s――――うちの旦那じゃねえか」


「……もう魔術師、やめよっかな」


 魔法陣が起動した。


「…………………………………」


 魔術師は勇者が召喚されてほしかった……


「オレを女装させて何が楽しいんだよ!! え……こ、ここは……」


 セーラー服を着た美少女がやってきた。魔術師は涙した。レインはマジホを向けた。


【名前】ハルキ・アンドウ

【種族】人族

【レベル】なし

【スキルポイント】なし

【スキル】勇者の剣

【魔法適性】男の娘、光魔法適正

【魔法】光魔法・レベル2

【アドバイス】

 男の娘、それ以外に言葉って必要かな?


「(勇者でもレベルは無いのか……)」


 教皇の侍女が囁く。


「教皇さま、この者の能力は」

「ふむ……正直言ってそこまで……む!? こやつ、おち〇ち〇があるのか!?」

「教皇様!?!?」


 がばッ!


 教皇はガタリと立ち上がる。反応速度が体育選手のソレだった。


「おち〇ち〇はパラメータ!!」

「教皇様が狂った!!」

「コイツ、コイツ、勇者に決定な!! 教皇の命令!!」

「ここまで酷い教皇の命令は史上初なんですが!?!?」


「(ん……? なんだ……? 水晶を見て何か話してる……?)」


 マジホを向ける。するとこう表示された。


【勇者の水晶】

 勇者のステータスが鑑定できる水晶。これは〝国家機密〟であり知った奴は全て暗殺されます。


「」


 レインはマジホをポケットにしまった。そして口元にココアシガレットを咥えて息を吐く。


「ふぅーー……。…………夕焼けは、綺麗だな」

「うん! きれー!」

「露骨に何かを誤魔化してるっ!!」


 レインは煙草(ココアシガレットです)を食べて、残りを二人にあげた。

 あと勇者が決定した。

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