【第4小節】 なんの取り柄のない俺でも
なんの取り柄もない俺でも彼女の席の隣に座っている
朝 7時 にテレビをつけて パンに目玉焼き、サラダ、牛乳
用意された朝ご飯を急いで食べかけて
7時20分に家を出る
そこから学校まで歩いて
東門から入る
彼女は西門から入ってくる
俺の通ってる学校は西門、東門、北門があった
校舎への入り口は職員室に繋がる2階からと
1階の下駄箱、
そして朝レンをしている体育館から入れる
俺は部活もなにもしてなかったから
東門から入って下駄箱まで行く
彼女は同じ時間に
西門から入ってすぐ近くの体育館へ入っていく
俺は別に話すわけじゃないけど
少し彼女の姿を見るだけで特別な気分になった
彼女はバレー部だった
新入りの一年生
彼女はちらっと俺の方をみたのか
そのまま体育館の中へ入っていた
「バレー部は目がくるくるして髪の毛もつやつやでスカートの短いおしゃれでかわいい女の子ばかりいる」と
不公平だとか先輩たちが行き道で話している声がした
朝は北門の近くで朝から朝レンをしているサッカー部のあいつもいた
あいつはフォワード
サッカーのゴールを決める一番目立つ一番みんなが注目する憧れのかっこいいポジションで期待の新人だった
三階の窓から数人の先輩が窓から見上げてキャッキャと黄色い声が聞こえる
俺はそれをみて少し嫌な気分になった
嫉妬というものだろうか
俺にはなにもない
あんな風になれたら
自分の手を見て
手を拳にして握る
下駄箱で自分の靴を
下駄箱に投げいるように入れた
バンッ
あたりに響くようにしめた
なんの取り柄のない俺でも
何かになれるだろうか
なんの取り柄のない俺ではなくなったら
彼女ともしかたら?
なんて考えが頭をよぎるけれど
「俺なんてね」と口から無意識に言った
それから8時30分
学校のチャイムがなる
トイレで自分の髪形や服装をチェックして
自分の席におしゃれに座った
俺は彼女を待っていた
「おはよ」
隣の席は特別だ
俺は話しかけなくても話しかけられる
彼女は俺の隣の席だから
「お、おはよ」俺は振り向かずに手だけで挨拶した
今日もとある人物のネットを見た
いつもと変わらない完璧性
俺はあのとある人物の投稿文に「いいね」を一回押した
http://22182.mitemin.net/i256187/