【第3小節】 俺はもうダメかもしれない
彼女の名前を一番最初に呼んだのは俺ではなかった
廊下から違うクラスの男が呼んだ
「はっちゃん」
彼女は はっちゃんっていうらしい
俺は凹んだけれど知れて喜んだ
廊下の男をみると
他の小学校のサッカー部で有名なあいつだった
単発で血色の良いパッチリ二重のモデルのように鼻が高い
美形のあいつ
クラスの女子数人がサッカー部の男を見ている
美男と美女
特別な二人
それを眺める
ただのとなりの席の俺
おれの立場は数時間もしない間に
ちんけなものへと変わった
美男と美女
特別な二人
そして
ただの俺
俺はもうダメかもしれない
俺の中学生活は初日で終わった
もう終わったんだ俺は
今日も家に帰ってネットのとある人物をみた
社交的にいろんな人物と話す
この前はどこかへ旅行へいったらしい。
俺はなんて行動力のある人なんだと思った。
俺はいつも学校と自宅が生活範囲で
遠くにも行けない。
今日はまた難しい言葉でネットで話していた
俺はその文章をノートに書き込んで解読した
「あいさつをしましょう、気持ちよく挨拶をして
相手も返してくれたら良いですね」
そんな簡単な意味の文章だった
俺はとある人物と俺を比べて
俺もこの人みたいになりたいと思って憧れていたから
俺にとってはその短文が俺に影響を与えた
席が離れても
「彼女に あいさつをしよう」
そうすることにした
駄目な終わった自分から
この人みたいに完璧になれば・・・
完璧になりたいと思った
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