【第17小節】 美しいもの 心よいもの 肌触りのよいもの こころよいもの
音楽祭はあっとゆうまに終わった
とくに何もなかった
はっちゃんは音楽祭にはこないし
クラスのあの女子とはあれから会話がない
俺の誕生日がやってきた
特になにも期待してなかった
はっちゃんの性格上
絶対に持ってこないと思っていた
特になにも気にしてないし
「知らないわ」とか思ってると
思ってた
それは日曜日の夕方で
俺はだるだるとゲームをしていた
飽きたゲームを投げて
テレビのチャンネルを変えて
水族館の映像をボーっと見ていた
そんな夕方だった
ピンポーン
インターホンが鳴る
俺は確認もせずに
「はーい」と玄関へ向かう
「どちら様ですか・・・」
そうおもむろに
顔をあげると
そこにいたのは・・・
はっちゃんがいた
「!?」
「はい」
はっちゃんは俺にキーホルダーを渡した
包み紙ははいってなく丸出しだった
ロボットアニメの準ヒロインが俺に似てるって言って
彼女はロボットアニメの主人公に似てるといった
あのアニメのマスコットキャラだった
きもかわキャラ
「まめ~」つぶすと音がする
「え・・・」
なんだろう
「あ、俺誕生日だから?」
「そう」
誕生日だからケーキとかデートとかかなと思って
「あがる?」って俺は聞いたら
彼女は「帰る」って言って帰った
「・・・・」
せっかく会話ができたのに
そっけなかった
「あがっていけよ」って
俺は腕をつかんで
冷蔵庫を見てもケーキはなかったから
かわりにホットケーキを二人で食べた
なぜアニメのマスコットキャラのキーホルダーだったのか
わからない適当に選んだのだろうか悩んだ
これ、つけろってことか?とも思ったし
つけて俺が彼女を好きだってバカにしたいのだろうか
部屋に戻って机の前で夜まで悩んだ
どうしたらいいのかわからず机の中にしまって寝た
朝になって目覚ましが鳴る
ジリリリリリリ パン
7時30分
寝すぎた
急いで朝ご飯を食べて制服を着る
バタバタバタ
バン
俺は急いで学校に向かおうと玄関を出て
はっちゃんの顔を思い出した
俺は机をゴソゴソ探し
キーホルダーを
鞄につけた
そして走った
キーチェーンの弱いマスコットキャラが揺れる
ガラガラ
教室に入ると
いつもいない彼女がいた
はっちゃん
走ってきたから息が上がる俺、
驚いた顔で口をあいたまま俺の鞄を見る彼女
俺と付き合わない?なんて俺は言えない
彼女が俺に渡したプレゼントはまるで私の彼氏と言わんばかりに光背のように
光がさしていた
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