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かがやく星の下で  作者: ナツメアミ(夏目あみ)
11/25

【第11小節】  釣忍砲屁虫

八月尽はちつきじん 涼新りょうあら






白い太ももを見ても耐え忍ぶ俺がいた





味噌汁みそしる瓜茄子うりなすが浮いていた

最近、茸飯きのこめしばかり出てきて

きのこは嫌いだって言ったらくりの飯がでてきた

いもも出てきた

俺ははしでつまんで口に運んだ


たらふく食わされていつもより10分遅れた




涼しくなってきた学校へ行く道を小走りして進む

あつくもない心地よい気持ちになった


「おはよ」

「おはよ」

朝から日曜日の公園で行う『ミニ花火大会』の準備について

話していた

「誰くるんだよ」とか興味津々の男が多い

クラスのメンバーの全員が声をかけたが返事のみで

全員くるといはいいがたい

「わかんね」

というと「なんだよ~教えろよ~」と返事が返ってくる

なんだかんだめんどくさそうでも楽しみらしい



日曜日の花火を公園でするために放課後買い物へ行くことになった



バケツと花火の予算をデコに集めさせて

男子数人で放課後

学校の近くのホームセンターに買い物に行った




業務用花火からぶっといのから

線香花火まである


「おーすげえ」

と股間に花火をつけて

ホームセンターで騒いでいた



何人くるのかわからないが

集めたぶんだけ全部花火に使った


花火の種類は

手持ち花火

噴射花火

連発花火

に爆竹に

パラシュートだ



挿絵(By みてみん)






あたりは徐々に暗くなってきて降るように虫の声が聞こえた


30人くらい誘ったが集まったのは20にんくらいだった

「くそが」

俺は言った

なんで来ないのか周りに聞いたら

夜出れないとか塾だとか

そういう理由だったので

仕方ないなと納得させた


はっちゃんとデコの好きな女のデコ女は来ていた

女の前だとちょっとクールなふりをするデコ



そんな間にさっそと花火がはじまろうと蝋燭ろうそくにチャッカマンで火をつけていた


よくみると

クラスのメンバーの中に

犬がいる



犬の種類には詳しくないがきれいな毛並みのデカイ犬だった


はっちゃんは犬を飼っているらしい

彼女が金持ちの御嬢さんに見えるような犬だった

実際はどうだか知らないが



犬は花火を沈下させるバケツの水をのみはじめてしまった


「ちょ、ちょっとぉ~」

はっちゃんがリードを引いてもいうことを聞かない



俺は様子を見ていた

なにせ犬がでかいから

まれたら嫌だった


犬はバケツに入って水をバチャッとこぼした

「ごめんね!!」と謝る彼女に

周りはバケツを拾って

「大丈夫」とまた水を入れる


するとその水を飲みに行って

全身水遊びをしていた


彼女の犬は飼い主の言うことを聞いていないのか

じゃれているのかよくわからなかったけれど

とても仲がよさそうに見えた


ほかの女子が彼女の犬にかわいいと集まって

女の子の手をベロベロ

匂いもかぐ


今日は犬が主役のようなミニ花火大会だった



はっちゃんは短パンをはいていて

サンダルだった

まるで花火をする感じではなかった


犬が水でブルブル体をふるたびに


彼女の白い太ももに水が飛んでれる


俺は公園の隣のベランダにぶら下がってる

釣忍状態つりしのぶじょうたいだった




花火が始まった

手持ち花火に火をつける


定番のススキ花火を人数分配って蝋燭に火をつける

数人が俺の火をもらいにきた

俺は彼女の方へ向かって彼女にも自分のついた花火の火をわけた

「ありがと」

でも火はつかなかった

ススキ花火の先は飾りだから

飾りだけが燃えて終わった

俺はチャッカマンで火をつけてあげた


それから

スパーク花火に手持ちの吹き出し花火をした

女子は花火をするというより男子が花火で遊んでるのを見てる

という方が多かった





俺は男子と一緒に

花火をぐるぐるしたり



アッというまに20人もいれば

数十分もしないうちに終了した




最後に金額が高かった噴射花火をする

クラスのメンバー全員が歓喜した



最後はでかいはなびを打ち上げて

パラシュートを取りに走った



俺はずっとをこきながら走った

たぶんのぶん早く進んだ





俺はパラシュートを見事ゲットした


「うわあああ」

「はえええ」

「やった!」


俺は足が他よりはやいらしい


さっそくつかんだまま彼女の方を振り向くが

彼女は犬に気を取られ見てなかった


犬め。すごい犬が今日の主役は犬だなと思った

俺はつかんだパラシュートをキャッチして

デコに投げた

「いて!」

「なにすんだよ」

「バーカ」

それからクラスの集まった全員で鬼ごっこをして遊んで人数が増えていった


帰る時間にサッカー部の新人のエースにあった

サッカーの帰りにすれ違う

俺は目があったが返事はしなかった

サッカー部の1年生の集団は公園の中に入ってきそうだった

目が合い続ける俺


クラスの数人の女子が公園の外に出て

楽しそうに会話する

彼女もあっちに行きそうな雰囲気だった

しかし犬が踏ん張っていた

ナイス犬

「え、なに?なんで踏ん張るの?どうしたの?」

なんていう彼女と踏ん張る犬


結局 女子は彼女だけ公園の外に出れなかった


それからサッカー部の数人は家に帰った

さっさと帰れとか心の中で思って鼻で笑ってやった

集まっていた男子は全員そんな気分だったと思う


それから家まで女子を送るためにも各自に方向わけをして

全員家に送ることになった

今日のミニ花火大会はいちおう成功・・・したのか

わからないがなにも問題もなく終わった


涼しい秋の夜に火が恋しくなるような

そんな時期にぴったりだなとか思いながら

心が弾んでいるのか鼻歌を歌いながら自転車をこいだ

俺は家に帰った



夜ご飯はまたくりごはんと芋だった

繰り返し繰り返し同じものが出る

嫌気がさすがその中に良いものってあるよなって思った


もうそろそろ中間テストと

体育祭と文化祭があった

俺の学校は

文化祭はなく音楽祭だが


クラスのメンバーと何かするのって

楽しいかもなって思った

けれど、クラスのメンバーの全員が全員に対して協力的(協力的)

じゃないやつもいるし

それぞれ忙しくてこないやつもいる

きっと今日来なかったメンバーは非協力的

で個人主義でこれから先の行事事にも

なにかありそうだなって思った


と思ったが、先のことなんて考えてもしかたがないので

俺は点数が低いテストを挽回しようと家に帰って勉強した

目指すは彼女より高得点。だ。


勉強机にも釣忍つりしのぶ。そして砲屁ほうへ


挿絵(By みてみん)



【補足】

八月尽はちつきじん・・・八月の終ること (8月の末日)


涼新た(りょうあらた)・・・初秋の頃の涼気


釣りつりしのぶ・・・シノブを葉のついたままたばね、井桁いげたや船の形などに作ったもの。夏、軒先につって涼味を味わう。のきしのぶ。


砲屁・・・砲弾のおなら


http://22182.mitemin.net/i262864/

http://22182.mitemin.net/i262862/


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