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第23話;学園都市到着!

「ここが、学園都市スクレスニア」

「なんというか……」

「でけえええええええ!」


 学校っていうから元の世界の学校よりちょっと広いくらいかなーと思ってたが、なんだこれ。大学より全然広いんじゃないか。

 入り口にある全体マップを見て見ると学食だけで六つ。講堂や教室に至っては三桁を越える数を揃えている。

 どうやら学問ごとに区間が決まっているらしく、一般教養の学部から魔法学、果ては錬金術に至るまで細かく細分化されている。個人的には剣術科とか興味あるけど、恐らくは―――


「もちろん! わたくし達は魔法学一択ですわね!」

「デスヨネー」


 マリーはふんふんと興奮した様子でキラキラとした瞳のままマップに書かれた“魔法学科”の文字を指差す。いやまあ、いいんだけどね。ここで魔王の情報がちょっとは得られるといいなぁ。


「さて、入学となると……あれですねティーナっち」

「あれだなリア」

「あれですわね」

「???」


 お互いに目くばせをして頷く女子たち。なんか疎外感を感じる上に怖いからやめてほしいんですけど。

 俺は意を決して女子たちにあれの正体を聞いてみることにした。


「なあ“あれ”って何だ?」

「「「もちろん制服ですわ(だ)(だよ)!」」」

「ええええ……」


 確かに街道でも言ってたけど、そこかよ。魔法学の予習とかそういうのじゃねえの?


「制服って一度着てみたかったんだよねー」

「うむ。制服を脱ぐという単語だけで露出ゲージがマックスになりそうだ」

「憧れの魔法学科……楽しみですわ」

「こんだけ方向性が違うのに皆喜んでるのがすげぇな」


 全員全然違うこと言ってるが、制服が着れることを喜んでいることは間違いなさそうだ。

 しかし全員分か……お金足りるのか?


「そういえば入学金さえ払えば制服は支給してくれるらしいよ! 太っ腹だね!」

「それは助かるな。まあ学園都市はこの世界に一つだけだし全世界の学生が集まるんだから、収支はいいのかもしれないな」


 魔法学を学ぼうと思ったらマリーのように自分の研究所を持つか、この学園都市に来るしかない。普通庶民は研究所なんぞ持てないから、必然的に魔法を使いたい奴はこの街に来て入学金や授業料を払うわけだ。

 魔法学以外にも剣術や槍術、弓術などモンスター退治に必須なスキルを習得できる学科もあるし、入学生には事欠かないだろう。あとは入学試験がないことを祈るばかりだな。何せ俺の魔力値ゼロだし。


「よぉし! じゃあみんなで制服のサイズ合わせに行こう! 行くよミッチー!」

「おわっ!? わ、わかったから引っ張るなって!」


 俺はリアに腕を組まれて引っ張られながら、制服が売っている購買へと歩みを進める。

 こうして俺たちの学園生活は唐突にそのスタートを切るのだった。


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