表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/22

プロローグ

 ボロい雑居ビルの一室で、俺は暇を持て余していた。


 俺の名前はリトル。

年は25で、霊獣使いなるものをしている。

霊的なものが絡んだ事件の場合、俺の出番なんだが……

依頼なんて滅多に入ってくるもんじゃないし、そろそろ生活していくのもキツい。


「……何か売るか」


 テナント料はおろか、携帯の支払いも滞っている。

しかも、通帳残高には1000円くらいしか無かったハズだ。

 さて、何を売って商売をしようか、と考えたとき、俺はとある素人の動画配信サイトを思い出した。


「何か、オタグッズを買って喜んでるヤツががいたよな」


 しかも、そのグッズは、ちゃちな作りのクセして4000円という高価で売買されていた。


「オタクの間で人気のアニメを調べるか」





 結果、ダメ〇リという女性向け恋愛シミュレーションゲームに俺は目を付けた。


「このゲームのナ〇クってキャラが人気らしいな」


 赤髪でナルシストっぽい風貌で、俺様キャラらしい。


「こういうSっぽいヤツが腐女子には人気なのか」


 勉強になるぜ、とつぶやきながら、ナ〇クの制作に取りかかる。

しばらくして、ナ〇クが完成間近、という所で事務所のベルが鳴った。


「……ちっ、待ってろ、あと少しだ」





「ふぅ……」


 どうにかデフォルメされたナ〇クの縫いぐるみが完成した。

気づいたら事項は6時。

思ったより時間がかかっちまった。


「あとはこいつを写メして、メル〇リに商品登録すりゃいい」


 これがうまく売れたら、ナ〇クを量産してぼろ儲けだ。

作業に集中していたため、腹が空いた。

何か食べようと思い、リビングに向かうと、いきなり声をかけられた。


「あのぉ……」


「どわあああああーーっ!」


 な、何で人んちの玄関に仁王立ちしてやがる!

見てくれは中年くらいのおっさんで、少しやつれた感じだ。


「あんた、声くらいかけてくれないか!?」


「いや、何度もベルを鳴らしたのですが……」


 ……!

そうだった。


 






 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ