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勝負開始

人がいない公園のコートの中で乙晴と滝は、朝日・拓真の二人と対峙していた。双方ともとてつもない威圧感を漂わせている


「ではもう一度ルールの確認します。双方とも攻撃チャンスは3回ずつ。点数を取ったり、あるいはボールを取られたりコートからボールが出たら交代。多く点数を取った方が勝ちだよ。いいね?」


と佐久は双方を見渡しながら言う。互いに問題は無いのか肯定するように頭を縦に振る。

それを見た佐久は同じように縦に振ると勝負の進行を進めた。


「よろしい。では早速だけど試合を始める。先行は一年チームから」


その言葉を聞き終えると互いに位置に着く。

乙晴は中央の3ポイントゾーンに。マークに着くのは朝日。そして2ポイントエリアに滝と拓真。拓真のその大きな巨体が近くにあると滝がとても小さくみえたのは気のせいだろうか。


乙晴は朝日にボールを渡すとすぐに返ってきた。これが始まりの合図だ。ボールを再び貰った乙晴は地面にボールをつき始めた。その音は軽やかなリズムを奏でており、朝日は隙あらばと彼やボールを睨みつけるようにじっくりと観察している。


先に動いたのは乙晴だ。今までゆったりとしていた動きを急に早くして彼のよこを抜きに掛かる。その早さに少し驚いた顔をしたが、何とか対応をして、乙晴を止めた。しかし、完全に止めた訳では無く、ボールの持ち手を右から左に変えて、朝日を抜いていく。


「ッ!」


朝日が抜かれたことに見ていた佐久や拓真が驚愕の表情を浮かべている。


乙晴は朝日を抜きながらも、スピードを緩めずにゴールの方へ向かう。しかし、ゴール付近には一つの巨体が待ち受けていた。


「調子に乗るなよッ!」


乙晴はそれを無視してゴールへと跳んだ。しかし、彼も反応し、ほぼ同時に跳んでいた。

彼の巨体が宙に舞い、乙晴の視界はゴールが拓真の身体に隠されていた。そんな中でも乙晴は構わず、レイアップの体制からシュートを狙った。そのシュートは拓真の頭上に円を描きながら、ゴールへと入っていった。


「...すっげえ」


乙晴の動きを見ていた滝は思わず口にする。それもそうだろう。出会ってから今まで彼のバスケへの思いが強いのは知っていたが実力は全く知らなかったのだ。オマケに二人をいとも簡単に抜いてゴールを決めたのだ。


「まさか、あんなに簡単に取られるとは思ってなかったな」


頭をかきながら口にする佐久。実際にか彼のマッチアップに朝日を置いたときはそんなに取れないと思っていたのだ。しかし、起きた真実は初っ端から点数を取られたということだ。


そして一年チームは点数を取った状態で二年生の攻撃へと移り変わった。

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