第12話 熊との戦い、成長の証
ステータス回です。話はほとんど進みませんごめんなさいm(_ _)m
「うおぉぉぉぉぉ!!」
気合いとともに骸骨は目の前の黄色い熊の右目に槍を突き出す。
「グゴァァァァァ!!」
槍が熊の右目に刺さり熊はよろけるが、すぐに体勢を立て直し飛びかかってくる。
激昂した熊の攻撃は激しさをまし、失明した右目の距離間を補正するため、身体全体を使って爪を伸ばしてきており、体重の乗った一撃が目の前で槍を持つ胸に黒い球体を持つスケルトンに襲いかかる。
「クッ!!」
それを何とか避ける骸骨。しかし、連撃で襲ってくる爪、爪、爪。
骸骨の後ろで控えるゴブリン達はその光景をみて、皆今にでも飛び出しそうな体勢になっていた。
だが、それを片手で制しながら骸骨はギリギリ避けつづける。そして、ゴブリン達は気づいていなかったが、骸骨の姿に少しずつ変化があった。胸にある肋骨の部分が少しずつ無くなっているのである。が、骨はどこにも見あたらず、熊に対し骸骨の防戦一方な展開が続く。
「グルルルルゥゥ・・・」
連撃を止め熊が大きく息を吸い込もうとしたその刹那、骸骨が何やら叫びながら突撃する。
「行けぇぇぇぇ!!」
骸骨の言葉に反応するかの様に、今までどこにあったのかわからなかった肋骨達が、熊を囲む様に現れ熊に殺到する。
「グギャァァァァァ!?!?」
鋭利な肋骨達が四方八方から熊の皮膚を突き刺さり、熊を骨が埋め尽くしていく。そこに骸骨がトドメとばかりに槍を突き出したーーー。
ーーー
「ふぅ、一人でも何とか倒せたか」
俺は一息つきながら、目の前に転がる熊を見、そして熊へと手を伸ばす。
「お前は強かったよ。やはりこの森の主の一匹だけあって今までの奴とは段違いだった。・・・これからはお前の縄張りは俺が守る。だから、お前は俺の糧になって俺の中で生き続けてくれ。」
俺は捕食しながらそう言い、頭を下げる。強者への畏敬の念をこめながら・・・。
そして俺は吸収の満足感を味わった後、後ろに控えていたゴブリン4匹に向き直る。
「心配かけてすまなかったな。そして最後まで一人でやらせてくれてありがとう」
「アルジハツヨイ。オレラシンジテル。ケドアブナイコトヤメテホシイ。オレタチナカマ」
俺の言葉にゴブリンメイジに進化したゴブCが片言な言葉で返してきた。他の3人も頷いている。
「あぁ、俺だってお前達を仲間だと思っているさ。ただ今回は、進化した力を、俺の現在の力を試してたかったんだ。実際、骨操作のスキルの有用性が確かめられたしな。ーーさて、ステータスを確認してそろそろ帰るとするか。」
そう言って俺はステータス画面を開いたーー。
△▲△
name;ファウスト
race;スケルトンリーダー
class;一般悪魔
Job;修得不能
Lv48
HP;70/210
MP;10/40
力 C-(C+)
タフネス D(C-)
敏捷性 D+(C)
知力 C+(B)
浸食率;13%
残DP;765
〈特性〉〈捕食吸収〉〈二足歩行〉〈統率〉〈闇耐性〉〈アンデッド〉〈リーダーシップ〉
スキル 仲間を呼ぶ 骨操作 擬態
(称号) *画面をタッチしてください
※〈闇耐性〉・・・闇属性に対して50%の軽減
※〈アンデッド〉・・・HPが0になっても一度だけ復活出来るが、光属性の攻撃をくらうと即消滅
※骨操作・・・MP1消費につき1本の骨を自在に操作可能
▽▼▽
「多少進化して格が上がったからレベルは上がりにくくなったが、それでも結構上がったなぁ。やはり、森の主の一体の名は伊達じゃないか」
俺はそう独り言を呟く。実際擬態と骨操作によって肋骨を隠しておき、不意を狙った戦法がなければ危なかったかもしれなかった。
「そういや、ゴブCだけしゃべれるようになったが、他の奴等とどう違うんだ?」
そう思い、俺はゴブリン達のステータスを見る。
△▲△
name;ゴブA
race;ホブゴブリン
Lv15
HP;180/180
MP;10/10
力 E+
タフネス E+
敏捷性 E
知力 E-
〈特性〉〈二足歩行〉〈鈍器の心得〉
スキル 仲間を呼ぶ ハウリング
※〈鈍器の心得〉・・・鈍器装備時に与えるダメージに1.1倍の補正
▽▼▽
△▲△
name;ゴブB
race;ゴブリンアーチャー
Lv15
HP;160/160
MP;20/20
力 E
タフネス E
敏捷性 D
知力 E-
〈特性〉〈二足歩行〉〈器用〉〈鷹目〉
スキル 精密射撃 ハウリング
※〈鷹目〉・・・射撃による攻撃時に命中率補正小
※精密射撃・・・MP5消費で命中率補正中、この効果は他の効果と重複する
▽▼▽
△▲△
name;ゴブC
race;ゴブリンメイジ
Lv15
HP;110/110
MP;80/80
力 F+
タフネス F+
敏捷性 E
知力 D+
〈特性〉〈二足歩行〉〈器用〉〈炎魔法の使い手Lv1〉
スキル ハウリング
※〈炎魔法の使い手〉・・・MP消費により炎魔法を扱えるようになる。Lv1ではファイアボール、フレイムが使用可能
▽▼▽
△▲△
name;ゴブD
race;ホブゴブリン
Lv15
HP;175/175
MP;15/15
力 E+
タフネス E+
敏捷性 E+
知力 E-
〈特性〉〈二足歩行〉〈鈍器の心得〉
スキル 仲間を呼ぶ ハウリング
(称号)
・(一番槍)
ーーー敏捷性に1段階の上昇補正、〈特性〉〈度胸〉修得ーーー
(コメント)勇気あるモノに与えられる称号ですね。群れで一番先に攻撃を加えたりすると貰えるようです。
※〈度胸〉・・・恐怖耐性小増加
▽▼▽
ゴブリン達のステータスを見ながら、知力D以上で喋るようになるのかな~と思いながら、ゴブリン達とダンジョンへと帰る。
帰り道、俺はステータスのことやDPを使ってダンジョンの改築をするかなどと考えていたため、自分達の近くに人間の集団がいることに気づくことはなかった。
・・・それが後に自分の運命に大きく関わってくるとは誰が想像できたのだろうか・・・
ぶっちゃけると主人公のステータスだけ見ていてくれれば良いです。次回はダンジョン経営へ




