甘い果実(大根)
一方的ですが、ガールズラブあるので注意!!
目の前にとっても綺麗なものが居る。
とてもとても綺麗な光を放つ、美味しいもの。
甘い良い匂いに、ふらふらと近づいていけば、それは大きな瞳をいっぱいに開いて自分を見る。
その瞳に映るのは自分だけという状況に酷く心地よい気分になる。
ああ、とても甘い。
甘くて、とても美味しそう。
露わになった首筋に思わずジュルリと唾が零れかける。
それを拭うも匂いに耐えきれず、終にはその白い首筋にカプリと噛み付いた。
「ひぃぃ!」
カプカプと甘噛みした後、噛んだ部分を舌で舐める。
ああ、すんごく甘い。
玉瑛はその甘さに酔いしれた。
もっともっと欲しい。
そっと、手が服の中に入ろうとする。
果竪は兄のものだが、少しぐらい触っても大丈夫――
しかし――
果竪が泣きだし、慌てて駆けつけてくる明燐達に邪魔をされた。
むぅぅ、明燐は私の侍女長でしょう?
なのにどうして止めるの?
けれど、果竪と引き離され、部屋に戻るや否や兄に説教を受けた。
果竪を囓ってもダメ、舐めてもダメ。
傷つける気なんてないのに。
噛む時も優しく噛んだ。
ただ、自分のものという印をつけたかっただけ。
兄だってたくさんつけているのに。
ああ、もしかしたら私に盗られると思ってるの?
盗る気なんてないよ、ただ一緒に居るだけでいいの。
そうして今日も、玉瑛は果竪を求めて王宮を歩き回るのだった。
寵姫×正妃のお話でした~♪
某お方に贈った話でもあり、凄く喜んで下さったので、こちらにもアップ♪
感想、ありがとうございましたvv
おかげで、私の中でも寵姫×正妃の熱がふつふつと(笑)
今度もっと話を膨らませたのを書きたいけど、そしたらここに置けなくなるな……未遂でも(汗)