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紫の上=果竪?!

面白いものを持ってきたの


そう言って茨戯が何処からか持ってきたのは、人間界の島国で有名だったとある物語



光り輝く美貌を持った天帝の皇子が主人公


そんな彼が織りなす愛とロマンのお話



もとい



下は10歳から、上は自分の養母やかなりの年上女性にまで手を出し、更には各愛人に仕える女房にも手をだしてしまい、正確な女性関係はもはや把握すら難しい。

しかも光源氏は強姦、誘拐、少女姦、道ならぬ不倫の数々を為したという、今なら通報もの間違いなしの犯罪者のお話だった。



それは書記官達に書き写され、王宮の者達がこぞって読み漁った。



そして彼らは思う



「王妃様は紫の上ですね」



紫の上――10才位の時、寺で源氏に見初められて、誘拐された悲劇の少女。

更には監禁されて源氏好みに調教、ではなく育てられた挙句、最終的に美味しく頂かれてしまった救いようがないほどの不幸少女。

源氏の浮気癖に終生悩むという、彼の欲望の最大の被害者。



はたまた



果竪――12歳の時に後の夫に引き取られ、周囲から隔離するように囲われていた少女。その後、やはり12歳で手を出された挙句に結婚させられた悲劇の少女。更には夫のせいでいらぬ苦労を強いられる、やはり萩波の独占欲の最大の被害者。



その時、王宮の者達の間で



萩波=光源氏



の構図が成り立ったという。



どちらもロリコンの確信犯じゃないか!!





「あのね、明燐。近頃みんなが私を見る目つきが違うの」

「それは色々とあるんですよ」


果竪の言葉に明燐はそっと目元を拭う。

その懐に書き写された光源氏の物語――紫の上の章を忍ばせながら。



そうして凪国全土に広がる光源氏の物語。



中でも、紫の上の章だけが幅広く読まれ、その知名度は鰻登りになったという――




なんか、果竪と似ているな~~と思った紫の上。

10歳前後ぐらいで光源氏に目をつけられて誘拐された挙句、彼好みに育てられつつ囲われ、最終的に美味しく頂かれて妻にさせられてしまった彼女。


一方、果竪は………


言わなくても良いですよね(笑)


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