エピソード32 黒羊と狂気
私は涙を流していると近くに雷が落ちる。もはや何が何だか、私の頭がついていかない。すると何かマドは口を動かした。なんと言ったのかはわからないが体が勝手に動きマドを雷から庇うように動く。「メリー……!」私を呼ぶ声が聞こえる、レオン声だ。幸いにも威力はそんなに高くはないが軽く体が痺れる。私はそのままゆっくりマドから離れる。近づいたら何をされるかわからない。するとマドは、狂ってしまったかのように叫ぶ。「もう…いい…!もういい!!もういい!!」そのまま私の背後に立ち何か薬品を首に注入する。いったい何の薬なのだろうか、すると激痛が走る。私はそのまま叫び声を上げ倒れてしまった。体が言うことを聞かず思考も途切れ途切れになる。突然目の前が真っ暗になる。目の前が真っ暗になったのか、別の場所に閉じ込められたのかは分からない。すると聞き覚えのある、聞きたくない声が響く。「なんだ、こっちへ来たのか?」その声は悪魔と名乗るあいつ。目の前は真っ暗でどこにいるかはわからないが間違いなくあいつの声だということがわかる。「ここはどこなの?」そう聞くと自分の声が響く。「ここはお前の精神世界、みたいなもんだ、ほら、見ろよw」目の前にモニターのようなものが映し出される。そこには必死に戦っているレオンと余裕な表情をしているマドが戦っている。近くには長い爪を持っている化け物のようなものがいる。




