第四章 思いがけぬ出来事
前回のあらすじ
僕もだんだんと大きくなって12歳になった。村によっては高等な勉強をするらしいが僕は家を継ぎながら毎日のように鍛錬をした。成人したら僕も村から出ることができるかもしれない。そう思い僕はいつものように鍛錬に行こうとしたときだった。突然見たことがない乗り物から人が出てくる。その人は僕を見つけると「やぁ……君はここの村人だね、すまないが村の人達をよんではくれないか?」そう言われた。誰だかは分からないが村のみんなならば分かるかもしれない。そう思った僕は急いでみんなを呼ぶ。何人かの頭は弾け飛んだ。その瞬間村の人達は一気に静まり返る。みんなが集まるとさっきの人が大きな声で言った。「ここは我々の王国の領地へとなった!これからは王国で男は肉体労働を、女は細い仕事をやってもらう!」そういった瞬間。僕達は当然反論をする。すると「反論していいなんて誰が言った?国王は返事ははい、しか受け付けん」そう言うと国王はにやりと笑った。その瞬間村の人達は一気にざわざわし始めた。それから僕たちはほぼ強制という形で王国騎士の仲間入をする形になった。王国騎士として王国に行く前に花畑に行こうと思い花畑へ向かった。引きづられた跡は完全になくなっていた。それはそうかと思い普段座っていたところに久しぶりに座ってみた。特に意味はないのだが花を軽く触る。その瞬間、土の所に紫色のプラスチックでできた花が落ちていた。拾い上げて見てみると昔メリーがつけていたブレスレットについていた花が落ちていた。僕はそれを無意識に拾い上げ家に持って帰った。家に帰り僕は自分の大切なもの入れを開けた。そこには昔家族からもらった壊れてしまったピアスの部品が入っていた。一応穴は開けてはいたので花の飾りをピアスに加工して自分の耳につけた。「ちょっと似合わないかな」自分で鏡を見ながらそう呟く。しばらくここを離れても問題ないように自分の荷物をまとめた。あの国王の言う王国騎士だ。きっとしばらく村には戻ってこれないだろう。メリーのことだけはいつも忘れないように何か身につけていたいと思っていたからピアスは好都合だ。荷物をまとめて外に出ると何匹か馬が馬車をひいて道の真ん中に立っていた。馬車には人も乗っていてこっちをみるなり「さっさと乗れ」そう言ってきた。僕は何も言わずにまとめた荷物と共に馬車に乗った。他の男性もみんな馬車に乗る。僕らはずっと暮らしていた村を出て、王国へと向かった。