エピソード26 黒羊と忠誠
部屋に戻るとマドはにっこりと笑って「それじゃあ次はどこへ行こうか?どのあたりながら情報があるかな?」そういった。私は家族の事を考えて黙る。すると突然マドは柱を殴る。柱からは大きな音が響き思わずビクッとなりながらマドを見る。「俺の意思次第で簡単に消すことだってできるんだよ?人間ごときさ?」そう言われる。私は何かが冷えたような感じがした。すると突然大きな音を立てて扉が開く。扉の先には別の人がいた。その人は慌てたように声を出す。「リーダー様…!人間が…!羊飼いが…!」そういった。その一言を聞いて、もしかしたらレオンが来てくれたのだろうか?私は少し安心して気持ちになった。可能性は低いだろうがもしかしたら私や家族をレオンなら助けてくれるかもしれない。するとマドはすぐに他の羊たちを近くの洞窟に送った。きっと周りの環境にあまり影響がない私たちを優勢にするためだろう。上の方から見渡してみると一人の人間のようなものがゆっくりと近づいて来ている。その人間のような物をよく見ると少し荒々しい歩き方をしている。まるで怒っているかのような…すると何人かの羊達はおびき出すように洞窟の方へ向かう。それを見ていた人間は急いで羊の方へ向かう。




