エピソード17 黒羊の逆襲2
本当にそうなのだろうか?そう私の中で疑問が浮かぶ。でも確かに始め私を見た瞬間かなり驚いたような顔をしていた。そのあとだって私のほうを見らずにまるで何かに集中しているようにしてわざと視線をそらしているようにも見える気がする。もしもそうだとしたら、リーダーは私に恐れている?つまり、私よりも下の立場…?そう思った瞬間、私は今まで感じたことがないような力を感じた。何かあふれるような…そんな力が。私は片手でリーダーの首元をつかむ。するとリーダーは私に何かおびえたような眼をしてこちらを見てきた。本当だ。なんだ…こいつは私よりも弱い種族だったんだ。【弱い種族は徹底的に搾取するのみ、その程度にしか使い道のないやつなんだからな】そうか…私がすべきことは…私はリーダーの首を締め上げ一言言った。「お前の持っているもの、すべて私に渡してもらおうか。お前なんかよりも私が有効活用してやる。感謝すべきだな。」そういうとリーダーはおびえた顔のまま「お前に何ができるんだ?どうせお前は私に、我々の軍に使われるだけの”道具”にすぎないのに」そう言われた。その一言で私の堪忍袋の緒は完全に切れた。リーダーの首を完全に締め上げ、私はリーダーの力を自分の物にするイメージをした。すると私に力がたまっていくような感覚がする。首を絞められているリーダーは少しずつ枯れていくように細くなっていき最後には粉のように散ってしまった。手元にはローブと杖だけ残り地面にバサッと落ちた。




