エピソード11 黒羊は戻れない
私はそのまま逃げてきた場所をゆっくり歩いて戻る。分からない、私はどうしてしまったのだろうか?今まで考えていたことが抜けるような感じもする。頭の中が空っぽになってしまうような、「なにも…考えられなくなっちゃった…」私はそうポツリと呟いた。私は訓練場に戻るとリーダーやマドは私を見ていた。私は何も考えずにそばにかけてあった木刀に手を伸ばしただ素振りの練習をした。今まで手が痛かったはずなのに今じゃ全く痛くない。私は日が暮れてから朝日が昇るまでただ永遠と素振りを繰り返していた。どうしてかは分からない。すると突然リーダーの声で後ろから「やめ…」そう言われた。私は腕を止めリーダーの方を見る。「今から人間には魔法練習をしてもらう。」そういうとリーダーは何か魔法陣を出していた。あれは何なのだろう?まぁ…どうでもいいか…するとリーダーは私に向かって黄色いレーザーのようなものを撃ってきた。私はそれを交わしそのまま剣で魔法陣を突いた。するとその瞬間。パリンと音を立てて魔法陣が無くなった。その瞬間、「人間…俺は魔法練習といった…」すると突然後ろから何かに殴られる感覚が走り私はそのまま前に倒れた。すると後ろからはマドの声がする。「…魔法攻撃しないと」そう言われた。しかしずっと魔法を使っていなかった私は使い方を忘れてしまっていた。手を伸ばしても力を込めようとしても上手くいかない。どう頑張っても小さい可能性を感じることすらもできなかった。すると私の視界は急に暗くなり力が抜ける。力がピクリとも入らない、どうしたんだろう…自分でもわからないし正直もうどうでもよくなってしまった。いっそのことこのまま…