第二章 僕らの過ち
前回のあらすじ
メリーが連れ去られてしまい黒い羊に襲われたレオンだったが…
僕は大急ぎでメリーのことを伝えた。もちろん羊の被り物をした男の人たちの話もした。始め村のみんなは誰一人として信じてくれなかった。それどころか僕がメリーに怪我をさせ、それを隠しているんじゃないかとも言われた。僕は「そんな事するはずはない」と言っても誰も聞く耳を持ってくれなかった。メリーの家族からもメリーについて聞かれたが答えても信用してくれなかった。日が落ちてもメリーが帰ってこない事に気づいた村のみんなは本当にどこかに連れて行かれてしまったのではないかと考える人達が増えていった。僕は「だからそう言っているじゃん」と少し腹を立てていると突然メリーのお父さんから思い切り殴られた。僕は戸惑っていると「お前がいたから俺等は安心してメリーを任せていた!それなのに!……俺達のメリー返せ!!」そう言いながら胸ぐらを掴んもできた。その一言を聞いて僕がメリーを殺したんだと認識してしまった。村の人たちの半分は僕のことをすごく悪く言った。「人殺し」「お前のせいだ」そう色々な村の人達から言われた。それに対してすごく落ち込んでしまった。そうか…僕が殺したんだ…そう思うと自然と涙が出てくる。僕が悪いのにどうして泣いているんだそう考えても涙は止まらなかった。それを見ていたお父さんは「そんなにレオンを責めなくてもよくないか?起きてしまったことは仕方がないだろう」と言ってくれた。それを聞いたもう半分の村の人は「そうだそうだ」「そもそもそっちが話を聞かなかったんだろう」と言い合いをしていた。僕のせいでこうなってしまった。僕の中にはすごい責任が募る。言い合いが続いた結果村の人達は僕の家族側の剣とメリーの家族側の不思議な力、その後に聞いたら魔法だと言っていた。分かれて村で争いが起こった。村には色々な所に血溜まりができて亡くなった人たちだっていた。結果は剣側の勝利、お父さんは魔法側の人たちに「これ以上この村にいるな、どこか行け!!」そう言うと魔法側の村の人達はそのまま村をでてしまった。僕のせいでこんなことにまでなってしまったんだ。その罪悪感で押しつぶされそうになる。その時お父さんは笑って「レオのせいじゃ無いさwこれはあいつ等の責任でもあるんだ」そう言うともう寝なさい。そう言われてお父さんはどこか行ってしまった。村の戦争は何日も続いてしまったせいで村全体は暗い雰囲気に包まれた。しばらく経って「少しやりすぎてしまった」とお父さんたちは後悔していた。それでももうどこかに行ってしまって元の状態へ戻せない。より一層暗い雰囲気になる。僕はもしかしたらメリーが戻ってきているかもしれない。そう思い何度か花畑に行くが何も変わらずそこにはただ何が引きづられたような跡があるだけだった。