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羊飼いと黒羊 ❂  作者: 巳夢
レオン編
19/58

第18章 獅子の覚悟

前回のあらすじ

覚悟を決めたレオン、黒い羊に対抗するために…

 僕は歩きながら今まで以上に強い魔力を込める。僕の歩いた後ろには紫色の花が咲いている。少しでもメリーに届くように、少しでもあの時のショックを落ち着かせるように。するとメリーは静かにこちらを見て目を大きくさせている。その瞬間、お腹に生えていた触手のようなものがぼとぼとと下に落ちた。僕のお腹に生えていたやつも気がついたら消えていた。僕は影を気にせずメリーの正面に立ち手を差し出すするとメリーもこちらを見てゆっくりと手を伸ばしてくれた。2人の手が重なった瞬間、僕らを中心にして昔一緒にいた花が咲き乱れ、周辺が大きな花畑となった。その瞬間、僕はメリーの手をしっかり握った。そうして僕は影を睨みつけた。すると僕らの周りには青い獅子と赤い羊の幻影が現れ影のようなものを取り囲むようにした。その瞬間、影は瞬間移動したかと思えばそのまま「ここはもう用済みだ」そう吐き捨ててどこかへ消えてしまった。周りを確認しても黒い影はもういなくなっていた。その瞬間、僕の力は完全に抜け花畑に倒れるようにして寝っ転がった。きっと終わったのだろう。よくわからないがそんな気がする。そう思うと自然と笑みがこぼれた。「は…はは…あははw…!」メリーも力が抜けたのか花畑に倒れ込む。メリーは僕が笑っているのを見て何かに取り憑かれてしまったのではないかという心配そうな顔をして顔を覗き込んだ。「勝った…!勝ったよ…!!僕はやったんだ…!!あははw」そう笑顔で笑った。しかしなぜか僕の目には大粒の涙が溜まっていた。するとメリーは突然ハッとして長い袖で顔を隠した。「私のせいでごめんなさい…」そう言いった声は震えているようにも聞こえた。メリーをよく見ても見た目は変わらず角も生えたままだし目も真っ赤なままだった。しかし僕の気持ちは変わらない。僕は体を起こしてメリーの手を握って言った。「メリー…言いたいことがあるんだけどいいかな?」そう言った。その瞬間、メリーの体は震えた。もしかしたら何か今までのことを言われてしまうと思っているのだろうか?するとメリーは震えながら「何…?どうしたの…?」そう聞いてきた。その瞬間僕は思い出した。こういうのはサプライズとやらをしたほうが喜んでもらえるということを。その瞬間僕はいいことを思いついた。「ちょっとまって!!」そう言い、手元に生えている花を1輪摘み、昔メリーが教えてくれた通り小さな花の指輪を作ってメリーの左手の薬指に通した。「ずっと、ずっと言いたかったんだ!僕はメリーのことが大好きだ…!君が何をやったかも、まだあまり知らない…でも僕はメリーが今まで生きてきて1番大好きなんだ…!返事は後ででいい…!だから……!!」そういった瞬間、メリーは固まってしまった。どこか間違ってしまったのだろうか?そう考えているとメリーはぷっと吹き出した。「花の指輪の作り方…まだ覚えてたんだwまさか告白で使われるなんて思っても無かったなw」そう言うとメリーは花の指輪を見て大爆笑している。「何がおかしいんだよ!」僕は恥ずかしい気持ちを抑えながら言った。「仕方ないだろ!?まさか今会えるなんて思っていなかったんだから!」そう僕は言うんだけどメリーは涙を拭きながら「本当…w馬鹿なんだから…w」そう笑っていた。するとメリーは手元に生えている花を指輪の形にして僕と同じ様に左手の薬指に通す。僕もメリーと同じように少し固まる。「え…?これってつまり…?」そう僕は聞いた。その瞬間メリーは立ち上がって伸びをしながら言った。「さてと…村巡りをしなくっちゃ…当然レオも来るでしょ?」って言うと体を伸ばした。するとメリーは僕の前からに歩き始め、先にどこかへ行始めた「え…!?ちょっと待てよ!!」僕は理由がわからずそのままメリーの後ろをついて行った。その後、僕らは今までの道を辿り村までゆっくりと歩いて帰っていった。

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