第十章 その少年は
前回のあらすじ
目的地についたレオンだったが、村人達からの雰囲気は悪く…
きっとここは僕のいるべき場所じゃない、そう思い村から少し離れた場所へ木を組み小さい小屋を作ってその中にこもった。きっと僕が弱くって何もできないやつだと思われているからそんなふうに扱われるのだろう。そう考え僕は魔法や剣の勉強を始めた。基礎だけでなく応用まで、隅々まで勉強し続けた。気がつくと僕は18歳になっていた。僕はずっと一人暮しをしていたので周りがどうなったのかは分からない。久しぶりに村へ行ってみようと思い散歩がてら村に行くことにした。村に着き周りを見渡すと信じられない光景があった。それは数年前の綺麗な村とは違い、至るところに。墓石があり黒い液体のようなものが土に染み込んでいた。「何があったんだ?」僕は恐る恐る村の中に入っていった。不気味な空気が肌を伝う。少し奥に入ったことだろうか。奥の方から何か音がする。僕はゆっくりと音の正体に近づいた。すると音がする方の近くで炎が見えた。炎に向かって進んでいくとそこには昔見た数匹の羊の被り物をした大人たちが立っていた。大人たちは全員黒いマントのようなものを羽織っており、スーツのようなものを着ていた。その羊の様な大人たちは家に向けて火を放っている。家はみるみる
火に包まれ大火災が起きている。その瞬間羊の様な大人たちはこちらに気づいたのか一斉にこちらを振り返った。何人かの羊の人はこちらに向かって攻撃をしてくる。黒いビームのようなものを出して攻撃したりナイフのようなもので刺してこようとしたり。その行動を受けて僕はこいつらは敵だ。そう思うと羊のような人に向かい特大の雷を落とす。1人にあたり他の奴らにも攻撃を当てようとするがその瞬間一瞬で影を使って消えて居なくなってしまった。僕は何か手がかりがないかと思い倒したやつの胸ポケットを触る。するとそこには1枚の紙のようなものが指に当たる感覚がする。紙を引き抜き見てみるとそれは羊の角を持った片目隠れている白髪の女の子が写っていた。服は黒っぽくて赤い目をしていて少し微笑んでいるようにも見える。誰だろう?そう思い僕は写真を裏返す。そこには "Saskir・Maely” と書かれてあった。