人物:『イル・ドゥ=テヴィエス』
――Mahek seure di las dour leged-riht
―― Finiteus confiosis. Dour lavel-"β".
――――"Akashic Records" aperton.――――
◆イル・ドゥ=テヴィエス
身長:139センチ
年齢:10
一人称:『イル(自分の名前呼び)』、光の巫女として話す場合は『あたし』
二人称:あなた。
属性:善/守護
◆人物像
1.霊獣国テヴィエスに暮らす十歳の少女。肩口まで伸ばされた黒髪に茶色の目。一見すると、どこにでも居そうな平凡な少女である。
非常に心優しい性格をしており、常に他者を純粋に思い遣っている。また他者を傷付けることを是としない。
ただひたすらに眩い、『守りたい』という祈りを、彼女は生まれながらに持っている。
2.彼女の正体は、霊獣国テヴィエスにおける最高存在『光の巫女』、その当代である。【輝煌の獣宝】により次代の巫女として選定された彼女は、齢十という幼い年齢であるにもかかわらず、巫女としてその座につく。
――それは、あまりに小さな背中に背負わせるには、大きすぎた重圧。
けれど、今の彼女は――
もう、前を向いている。
◆異能
【霊臨/輝煌招来・光獣麒麟】
霊獣国テヴィエスに伝わる【獣宝】がひとつ、【輝煌の獣宝】の霊臨。
その霊臨により召喚される霊獣の名は、『麒麟』。
そも、霊臨とはなにか。
"『霊』獣を降『臨』させる"。
ただの概念にすぎないはずの『霊獣』を、カタチある存在として、この世に顕現させる。それが『霊臨』である。
【獣宝】そのものが持つ特性と、契約者の心象が合わさった時――その心象を祈祷詩として紡ぎ、この世界に理をカタチとして顕現させるのだ。
霊臨は、魔術とは異なる異能体系であることを、ここに明記しておく。
そして【輝煌の獣宝】とその契約者が顕わす理とは、『守る』というコトに特化したものである。
『光の巫女』は、守る者ゆえに。
『輝煌の霊獣・麒麟』は、守る存在ゆえに。
彼女達は、他者を殺さない。
すなわち、"絶対的な防御"、そして"絶対に他者を殺さない攻撃"――それこそが、光の巫女と獣が謳う、魂の理――霊臨である。
発動時に祈祷詩として紡いだ時点で理は既に顕現しており、あとは発動者の任意で異能を発動することができる。
しかし、留意すべき点は、どの場合においても霊臨の発動時間は最大で五分が限界である。
◆結ばれた縁。
・フィエナクス・ヴィオレ
親愛。彼女にとって誰よりも愛している家族。たとえ血が繋がらなくとも、その絆は固く、決して偽物などではない。
少女が持つ眩い光の祈りは、はじめにフィエナにこそ、向けられたモノなのだから。
・カタストラス・ヘプター
恐怖。少女にとって消えぬ感情を刻み込まれた存在。
そして、彼女を『光の巫女』として新生させるに必要不可欠だった存在である。 彼女が自覚しているかどうかは定かではないが――これは、変えられぬ事実だ。
・シオン・ミルファク
親愛、憧れ。或いは――。イルの背中を押した少年。シオンが持つ優しさが、記憶を失ったイルに前を向くキッカケを与えた。
――彼女の物語は終わりを告げた。『光の巫女』として新生した彼女は、少年と誓いを交わす。
縁は此処に結ばれた。
その誓いは、いずれ、何処かの物語にて。