人物:『ロート・ニヴェウス』
◆ロート・ニヴェウス
身長:170センチ
年齢:17
一人称:俺
二人称:「おまえ」
階級:『中級』
得意属性: 氷属性
得意魔術系統:黒魔導
◆人物像
1.ライナリア魔術学院二年生。白髪に、薄い藍色の眼。一房だけ髪の毛をまとめている。基本的に、誰とも隔たり無く接する性格だが、一度非情に徹すると残忍な性格へと変わる。要は切り替えが速い。ただし、友人には情が厚く、絶対に見捨てないということを信条としている。
そのためなら、己が悪に成ろうとも。
己が信じた人間を、彼は真の意味で裏切ることは、決してない。
2.得意な属性は氷属性であり、一通りの魔術系統を扱うことができる。魔術師としては超一流の、俗に『天才』と呼ばれる人種。
3.非魔導宗教組織『天辰理想教』によるテロで壊滅した村の唯一の生き残り。後に救助活動にやってきた当時の王国魔導師団長グレン・ミルファク――シオンの父――に拾われ、彼に魔術の師事を乞う。それゆえ、グレン・ミルファクに憧憬を抱いており、彼のような魔術師になりたいという願いが、彼の根幹に存在している。
現在の彼は、元王国魔導師団の魔術師であるエリザ・ルーフスの養子であり、彼女のもとで暮らしている。
先天的に魔力操作や魔術の細かい操作、《速攻詠唱》のセンスが非情に長けており(そのセンスは当時のグレンをして「成長すれば俺を超えるだろう」と言わせるほど)、また自らもそれを自覚しているため、この長所を伸ばし、固有詠唱《超速攻詠唱》を会得する。
◆固有詠唱
【超速攻詠唱】
ロート・ニヴェウスの固有詠唱。速攻詠唱を突き詰めたモノであり、その最高速度は一秒に満たない。
原理は速攻詠唱と同じであるため、魔術の威力は通常のそれよりも遙かに落ちる。しかし、この詠唱法の最大の利点は『ほぼ絶え間なく魔術を行使できる』こと、この一点に尽きる。
そも、速攻詠唱は戦闘には向いていない詠唱法だ。速攻詠唱とはあくまで『速効性を突き詰めたモノ』であり、威力を下がることを是としている。ゆえにその用途は初撃、奇襲とされている。
だが、極限まで速さを突き詰めた、この詠唱法は『格段に落ちた威力を手数でカバー』しているのだ。
要は"質より量"を取った詠唱法。それが【超速攻詠唱】である。
しかし、ロートはすべての属性の魔術を超速攻詠唱で行使できるのではなく、己が得意属性である氷属性でしか、これを用いることはできない。
◆結ばれた縁
・シオン・ミルファク
友情。彼にとっての親友であり、最高の好敵手。
――昔日の誓いは果たされた。氷の魔術師は熱く、その到達を喜び、そして己もまた、憧憬の道を再び歩き出す。
・リオ・ウルフェン
友情。彼にとっての親友であり、また悪友でもある。彼ら二人の物語は、いずれ別の幕で語られるだろう。
・グレン・ミルファク
憧憬。ロート・ニヴェウスの心象をカタチ作る存在であり、彼抜きでは決してロートの人生を語ることはできない。ロートの速さは、英雄に起因する。
・エリザ・ルーフス
家族愛。天涯孤独の身であったロートを育ててくれた、彼にとって真に家族である存在。血の繋がりなど無くとも、今の彼の母親は、エリザである。
・フィリア・クロヴァーラ
友情、或いは――。彼と彼女の物語もまた、別の幕で語られるだろう。
・天辰理想教
憎悪、或いは打倒心。ロート・ニヴェウスの人生を終わらせ、そして新たに始めさせた者達を、ロートは赦しはしない。
白き破冬の日。血で紅く染まった雪を、彼は決して、忘れはしない。