1話 僕のお父さんです
どうも柊です。
もう一つの方の小説がなかなか書けないため気分転換にこちらを書いてみました。
暇な時に読んでやって下さい。
不平不満などはやんわりと言ってもらえると助かります。
はじめまして。僕の名前はリクトって言います。リクト・ハイバーン・キジマです。
産まれはバリスト街。育ちもバリスト街です。
夢はお父さんみたいな魔法戦士になることです。立派になるべく、日々お父さんに修行をつけてもらってます。
家族はお父さんにお母さん。それに今年で十歳になる妹の四人家族。それに毎年来てくれるお爺ちゃんとお婆ちゃんが居ます。
今日はお父さんの紹介をし……たい所ですが、まずはお父さんの話をします。後ついでに僕の話も。
──産まれてから十と四年、疑問に思うことがあります。
それは、度々お父さんが言う異世界の事です。
異世界って言うのは、こことは違う別次元?や別の空間にある世界の事だそう。
むづかしくてよくわかりませんが、お父さんはそこから来たそうです。どうやって来たかはいつもはぐらかされてしまいます。むう。
どこにあるかは分からず、とりあえずうんと遠いと思っとけって言われました。
帰りたくないの?って聞くと微妙な顔をされます。お父さんのことです。どっちでも良いんでしょうね。
その異世界の知識を、お父さんはこれでもかと言うほど僕に伝えて来ます。
まずはレベルとスキル。これはお父さんの世界にはなかったそう。お父さんが言うには、「この世界は俺が昔やってたゲームに似ている」そう。細部は違うけど大元はかなり似ているようで、だから生き延びれたとも言ってました。
レベルは、一般的にはモンスターを倒して『邪神の力』を浄化させることで神様からの恩恵をもらい上がり、上がるとより強大なモンスターを倒さなければ上がらないそうです。
スキルはモンスターと対抗する為、神が与えし『力』で、これで邪神の使徒(モンスターの事ですね)を倒すと強化されて行ったり、新たな『力』、スキルを与えられたりするそうです。
ですがお父さんはそれは違うと言いました。
レベルはモンスターが持つマソ(魔素?)を取り入れる事で上がっていくそうです。そしてレベルが上がったからといって強い敵を倒さなきゃ上がらなくなるなんてこともないそうです。
なぜレベルが上がらないなんて思われるのか尋ねたら、レベルが上がるとマソの上限も増え、弱いモンスターからのマソ吸収率も悪くなるからだと言われました。なるほど。
実際、そこまで大きくない村には守人という人がいて、ずっと弱いモンスターから村を守る人がいます。
その仕事をやり続けたおじいさんはレベルが40もあったと言われてます。
レベル40という数値は、王国の精鋭部隊の人や、冒険者ギルドの熟練実力者に匹敵するほどの強さだとか。
次のスキルも、お父さんはよく分からない事もあるが、自ら体得していくものと教えてくれました。
確かにスキル自体は神様が作られたのかもしれません。が、お父さんは色々なスキルの習得法を知っています。実際にその通りにして習得もできました。
なので、スキルはモンスターを倒せば神様が与えてくれるのではなく、神様が設定した条件を満たせば習得できるものと思うことにしました。
……そう思う事にした一番の決めては、お父さんが言った「神様だってずっと地上の全員を見てるわけにはいかないだろ?その中でこの人がこのスキルを〜なんて、やってられないんじゃないかな」という言葉です。たしかに。
次にお父さんが教えてくれたのは魔法でした。お父さんは魔法は魔力を感じ取れたら直ぐ、と言ってましたがそんな簡単に魔力を感じることなんて出来ません。
そう言ったらまず人体のことを教えられました。人の体には心臓があって、脳があって、身体中をめぐる血管があって……とカエルを解剖しながら教えてくれました。
なぜカエルかはわかりませんでしたが、大まかなことはわかりました。それでお父さんからの魔力は血管を通ってるっていう言葉により明確に感じるようになりました。
スキルを見てみると、魔力感知(高)が習得できていました。この(高)というのはスキルのレベルみたいなもので、魔力感知が高レベルで出来る(または出来ている)事を表しています。後なぜかついでに医学(低)もありました。
そして、魔力感知を習得してからは覚えることがたくさんでした。
まず、魔力は透明な水、もしくは白の絵の具で、属性によってそこに色を加えることでスムーズにその属性の魔法が作れるようになる、だとか
魔力を放出、拡大することで燃費は悪くても索敵が出来ること。そこにある魔法を加えることで目的のものを発見できる探知にも使える事。
魔力を濃く練る事で強い魔法が放てたり、濃く練った魔力を放出して衝撃波にしたり、威圧に変えたり。
その放出した魔力や魔法を放った後の魔力を吸収する事で燃費を良くしたり。
たくさんの事を教えてもらいました。
自分では強くなったつもりですが、未だにお父さんには軽くあしらわれてるしまいます。
そんなお父さんは僕から見ても家族を溺愛しています。家のことをやってるお母さんをいつも労い、妹を構いすぎなくらい構います。あ、最近は一緒にお風呂、を断られて悲しんでましたね。
僕のことも大事にしてくれてます。最初僕がお父さんみたいな戦士になりたいと言ったら始めて怒られました。危険だからですね。でも僕の決意が固いとわかると、死なないよう、強くなるように厳しくしてくれました。
ここで甘やかされたらどうしようと思ってましたが、それは僕の覚悟を裏切るものだとお父さんも思ったのでしょう。
最初は訓練とは言え息子を傷つけた事に泣いていました。でも最近は僕を強くすることが楽しくなってきたみたいで、積極的になってくれてます。
後紹介するお父さんの事と言えば……これは秘密なんですが、お父さんはレベマ……レベルが上限の100に到達している事です。
知識があるとは言えそう簡単になれる域ではありません。文字通り死線を潜り抜けて修羅場をなぎ倒したものがたどり着ける境地です。
文献にある伝説の勇者以外、彼の境地に達した者は居ないと言われているほどです。お父さんすごい。
リクト・ハイバーン・キジマ。いつかお父さんを越えるために!頑張ります!!
転移者の息子のお話。
息子は現地人です。赤子の頃から魔力を鍛えたりとかしてません。普通の……?子です。
すこしづつ強くなってきます。
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