初めての野宿
リーズロッテと野宿をすることになった悠人。
リアルでクソニート(仮)だった悠人が魚獲りや濡れたリーズロッテ...などに立ち向かい悠人のハーレム生活はどうなるか?!
ーーーー2人の足音が不気味で静かな森に響いている。悠人とリーズロッテは森を抜けるためにひたすら歩いている。悠人はふと、自分の左手を見た。
(この石はなんだ?)
それは、悠人の左手の甲に埋め込まれている透明の石だった。
誰かに付けられた傷も無く、体の一部のようなかんかくだった。
(それでさっきからなんなんだ....)
すぐ横を見るとリズが俺の腕をガッチリ掴んでおり右手が使えない状態になっている。
「も...もう少しこのままでもいい....?」
(はい、でましたぁ上目遣い!!それやるとなんでも解決すると思ったら大間違いだからね!?)
「え?あ、うん、いいよいいよ!!」
悠人はかなり動揺しながら腕を掴むことを許可した。
するとリズは喜んだのか、さっきよりも強く腕を抱きしめ、悠人の腕を谷間に挟んだ。
(ちょっ、近い近い!何してんの?!なに?プロレス技か何か?....谷間プレス!的な?.....俺何言ってんだ?)
「ちょっとリズさん?色々あたってるんでやっぱりやめません?」
「...ダ....ダメ..ですか?」
「....仕方ないなぁー」
-----しばらく森の中を歩き続けた。そして悠人はあることに気がつく。
(あれ...?ここってさっき通らなかったっけ。)
「なぁリズ、ここさっき通らなかった?」
悠人は恐る恐るリズに聞いた。
「今で3回目ですよ?」
「いやいや!先に言ってよ!?なんで言わなかったの?!」
「...?..わざとやってたんじゃないんですか?」
リーズロッテはキョトンとした顔でこっちを見ている。
(え...もしかして迷った?!)
「あのー....道に迷っ...」
悠人が道に迷ったことを伝えようとしたらリズが叫んだ。
「あぁ!!悠人さん!川ですよ!川!」
「道に迷っ.....え?川?.....クソループ異世界生活とかじゃないよね?」
悠人たちの目の前に現れたのはキレイな川だった。
魚が2、3匹泳いでおり底の石も見えるほどの透明度の高い川だった。
(それにしてもここの川ってなんか変じゃねーか?川辺の地面って砂利とかでっかい岩とかが落ちてるんだと思ってたけどまっさらな砂なんだが.....まぁ異世界ってこんなもんなのか?)
現実の世界とは少し変わっている世界に疑問を抱きながら悠人はこう言った。
「リズ、今日はここで野宿しようと思ってるんだけど、どうかな?」
「おぉぉ!!野..野宿ですかっ!?」
初めて【ポケ○ン】をした時のような目をして悠人に近寄る。
「ああ、そうだけど...どした?」
悠人はさっきまでのテンションとは全く違うリーズロッテに驚いた。
「一応、国王の娘なんで旅に出たり、ましてや野宿なんて一度もしたことなくて.....」
「一応って...ハハハ 。 でもまぁ1日で王都に着くとは思ってなかったから川があってよかったよ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇◇◇◇
(ということでここで野宿することになったんだが、まだ昼なんだよなぁ......リズは何してるんだ?)
「悠人さーん!楽しいですよー!わーいわーい」
(ちょっとはしゃぎ過ぎやしません?)
リズははじめての川遊びにはしゃいで水をバシャバシャしている。そして悠人は、川辺でくつろいでいる。
(はぁ...それにしても手の甲の石なんだろう?
ちょっといじってみるか)
悠人は川辺につく前にも気になっていた手の甲の石を少し触ってみることにした。すると、石が青白い光を放った。
「ッ......なんだ....?確かこれはここに来る前に神様が言ってたRPGの画面がなんとかこうとか.....」
悠人の目の前に現れたのは、いや、これは悠人だけに見えているのだろう。それはRPG風の画面が目の前に映し出されていた。
(神様が言ってたRPG風の画面ってこれのこと...なのか?)
それはまるでヘルメット被ってゲームの中にダイブする《某S○O》の指を〈スッ〉とすると出てくるあれだった。
(指を〈スッ〉ってやるんじゃなくてメニュー画面を考えるだけでメニュー画面が出てくるのか)
悠人は《ステータス》を押した。
(えーと.....なんだ?)
メニュー画面にはこう書かれていた。
【ステータス】
坂本 悠人 17歳 Lv300
体力:不明
魔力:不明
防御力:不明
物理攻撃:不明
魔法攻撃:不明
回復力:不明
回避力:不明
素早さ:不明
詠唱速度:不明
運:不明
持ち物 : なし
「........なんだこれぇ!?!ふざけんなよあの神!
全部不明ってどういう意味だよ!?」
「悠人さーん!どうかしましたかー?」
川で遊んでいるリーズロッテがこっちに向かって手を振っている
「いや、なんでもないよー!」
「Lv300ってのも実感わかねぇしあの時みたいな大ジャンプもできねぇしどうなってんだよ.....あとでリズに聞いてみるか。」
悠人はそういうと立ち上がりリーズロッテが遊んでいる川へと向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(それにしてもどんだけはしゃいでるんだよ...)
「あ!見てください悠人さん!お魚さんですよー!
カニさんもいるー!」
リーズロッテは服を濡らし、真っ白な髪をゆらゆらと揺らしながら遊んでいる。
「リズー!濡れた服のままでいたら風邪引くぞー」
(というか異世界の髪の毛が白い子って不思議ちゃんのイメージが.....リズは正反対だな。
それと今日の晩飯だが、魚やカニがいるって言ってたけど現実の世界と変わらないのか?巨大だったりするのかな...?)
悠人は異世界に疑問を抱きながら服を脱ぎズボンの裾をまくり上げた。
「よし!一狩り行こうぜ!!!........これ一人で言うの恥ずいな」
魚の捕まえ方は至ってシンプルだ。のナイフをイメージすれば手の中にナイフが現れる。
ナイフの形をある程度想像すれば自由自在に変形できる
「いや、すげぇなこれ!?」
そして岸に落ちている木をナイフで削り、モリのような形にし先端に返しをつければ完成だ。
モリが完成すると目の前に【モリ×1】という表示がでて持ち物を見るとモリがちゃんと持ち物にあった。
(.....便利すぎる!?)
そして完成したモリを手に持ち川の中に入り魚を探す。
そして数分後....
(よし、いたぞ。落ち着けー、落ち着けー。)
と、心の中で念じ「今だ!」とモリを放つ。
悠人が軽く投げたモリは水を貫き、水しぶきが10m上空まではね辺りを水しぶきの雨にした。
「..............は?」
「悠人さん、今のって.......」
二人は今の現状が理解できず立ち尽くすことしかできなかった。
「リゼ今なんかやった?」
「?...いえ、何も。」
悠人は心の中で「最強の力を手に入れたぞ!」とガッツポーズしながら辺りを見渡すと、さっきの衝撃で川魚が5、6匹陸へ打ち上げられていた。
「おいおい、さっきの衝撃どんだけ強いんだよ.......
とりま、今日の晩飯は獲れたから安心だな!」(
一狩りできてないけど...)
だが、悠人が安心していると何やら視線を感じる。
「はわわわわ...!お、お魚さんです!」
と、リーズロッテが興味津々そうにこっちを見ている。
「わかったよ、すぐにご飯にしよう。」
「やったー!ご飯っ!ご飯っ!ご飯っ!ご飯っ!」
(まったく、バルキアの王女様はとんだ食いしん坊だな...)
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(とは言ったものの、どうやってやればいいんだ?
《無人島サバイバルな生活》みたいな題名のテレビしか見たことねぇけど.....ゆとり世代の俺にはスマホがないとやってけねぇな)
転生前は何事もなくボケーっと過ごしてきた悠人には魚を串に刺して焼くことさえできないのだった。
(だが、俺にはチート以上のものがある!それはこの初心者用サバイバル術という説明書だ!)
悠人はさっきメニューをいじっているとたまたま入手したサバイバル本を手に取り表紙を開け、調理の仕方を確認した。
(ふむふむ、なるほどねぇ。まずは魚をよく洗い木の棒にさして焼くだけとな.......案外簡単だな。)
そしてサバイバル経験の無い悠人の料理が始まった。
「はい!どうも皆さんこんにちは、YUTO’Sキッチンへようこそ!本日は先程捕まえた魚を使った料理を紹介します。まずは魚をよく洗い、次に オリーブオイ....じゃなくて口から木の枝を刺し焚き木の近くにぶっ刺します。」
と、某ニュース番組のMO〇〇’sキッチンの真似をしながら魚を調理していった。
(よし、とりあえずこのまま15分ぐらい放置したら完成か...意外と長いな)
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そして約15分後、魚を焼いたいい匂いが漂ってた。
「リズー!もうすぐできるぞー」
「はーい」
と、返事しリーズロッテは急いで悠人の近くによってきた。
「ちょっとリズー!びしょ濡れじゃん!急いで着替えないと風邪引くよ?!」
(落ち着け悠人!ここには俺達二人だけしかいない、そして目前にはびしょ濡れの少女.....落ち着くんだ悠人....!)
煩悩をいだきながら川で相当遊んでいたらしく、全身びしょ濡れのリーズロッテにそう言った。
「!!.......悠人さん....私、着替えありません.....裸..でしょうか?//////」
リーズロッテは頬を赤らめ、もじもじしながら悠人の返事を待っている。
「ああー!!ごめんごめん!確か龍に襲われて何も持ってないんだっけ?」
「はい....ですから裸....ですか?///////」
上目遣いでこっちを見てくる。
「その考え方やめろー!え?なんなの?王都ではそれが当たり前なの?《裸ですか?》で流行語か何か狙ってるの?!」
悠人は顔を赤くし、かなり動揺しながらあたふたしている。
「はい!狙ってますっ!」
「え?あ、狙ってるんだ!?。 とりま俺の服貸すからこれ着ててよ!」
と言って着ていた服を脱ぎリーズロッテに渡した。
「流石にズボンまでは貸せないけど我慢してね?」
「はい。それじゃあ向こう向いててください。/////」
照れながら言うリーズロッテに見とれていた悠人はすぐに自分の顔が赤くなるのがわかった。
「わかってるよ!あっち向いてます!」
肌と服が擦れる音が聞こえる。まだ色々と未経験の悠人には濡れた服を置く音やリーズロッテの吐息などに興奮するお年頃なのだ。
(仕方ないよね....!だって男の子なんだもん!)
「悠人さんどうですか.....?似合ってますか?」
両手を胸に当ててもじもじしながら聞いてきた。
「う、うん!すごく似合ってるよ!ただ.....」
そして悠人はあることに気がついた。それはTシャツにズボン....かと思いきや、Tシャツは着て下は何も履いていないのだった。
(全身濡れてたから流石に下は履かないのかなー?
とか変なこと想像してたらまじかよ?!
本当にはいてねーのかよ!これが噂に聞く彼シャツってやつか!
少し違うけど...)
だがリーズロッテは悠人の考えをつゆ知らず
魚をじっと見ている。
「やっぱりリズはそっちが気になるよなー」
「はいっ!」
「それじゃ早速食べるか!」
「はいっ!」
お久しぶりです。5、6ヶ月振りですね。
(誰も知らない)
それよりド下手な前書きはどうでしたか?
これからは1.2ヶ月の頻度で更新して行く予定なのでよろしくです!




