転移
第3話です!
碧人君の性格はどういう系にするか
迷ってしまいますー笑
まぁ今回は長く書いたのでお楽しみを!
第3話転移
俺は家に着いてベッドに潜り込んだ。そして泣いた。
それはさか昇ること5時間前・・・・・・・
「オン、ユア、マーク。」
イケボのスターターの合図と共に俺は一礼をして、
スタブロにセットした。
会場全体が静まり観客9割以上が多分見てるのだろうと思った。
「セット。」
スターターが息を殺して言った。
俺はその瞬間、自分を自然と一体するかのごとく、止まった。
「ドォォオオン!!!!」
物凄く大きな音がした。雷だ。そして俺は間違ってスタートをしてしまった。
俺はその時混乱した。何が起きたのかがわからなかった。
しかし混乱と同時に俺には胸に引っかかる疑問に気付いた。
「雲1つないのに何故、雷の音が・・・・」
それと同時に周りの視線にも気付いた。
何かがおかしい。俺だけまるで仲間はずれにされた気分だ。
そしてあることに気付いた。やけに静かだ。
するとあることが脳内に浮かんだ。
「俺にしか聞こえなかった・・・のか・・・」
この答えは観客の反応がそう思わせた。
そう人ひとり子、雷には驚いていなかった。
スタンドの6列目ぐらいだろうか、
小さな赤ちゃんだって母の腕の中で満足そうに目をつむって寝ている。あり得ない、アレほどの大きい音なら赤ちゃんは目を覚ますハズだ。
それに一列目にいるjkは先程からずっと騒いでいたのは聞こえてた。雷が鳴れば騒ぎたてるのが目に見えるというのに。
そんなことを考えてるときにあることにまた気付いた。
観客は不思議そうに俺の方を見ていた。
そう、俺がおかしかったのだ。
すると審判が1人俺の前に来て、レッドカードを挙げた。
失格だ。
俺は訳がわからなかった。
「何故俺が失格?」
「雷の雷鳴が聞こえなかったのか?」
俺は審判に喧嘩口で言った。
けど「君は合図の前にスタートした。それだけだ。
それに雷なんぞ聞こえなかった。以上だ。」
俺は何も言えなかった。俺は何も抗えなかった。
何にも反論も出来なかった。
ただこの思いが俺の心の中でずっと叫んでいた。
帰り道俺は自分のミスの悔しさに包まれた。
家に着くと電気もつけず、2階の自分のベッドに飛び込んだ。
泣いた。ただひたすらに泣いた。
20分ぐらいして落ち着きを取り戻したときある違和感が起きた。
家に誰もいない。
たまたまだろうか。いつもなら母さんが台所で晩飯を作ってる音が聞こえてくるのに。そう言えば家の電気が1つもついてない。
母さんに電話をしても繋がらない。
しかし、その時は特に気にすることなく風呂に入った。
風呂は良かった。疲れを落としてくるような温もりがあった。
風呂を出ようとしたとき俺は床にあった石鹸に気付かず、
頭から転んでしまった。
そして、痛いと思う感覚と共に、謎の景色が浮かんだ。
『透き通った美しい空、自然豊かな山々が並ぶ地形、
ヨーロッパにありそうな古臭い感じの家が並ぶ街、
始まりの一本杉。と書かれた今にも壊れそうな看板。
そして、ヒゲをはやしたじいさんが微笑んだ』
その一瞬、夢を見てるかのような気分だった。
しかし、そのあと何事もなかったかのように、立ち上がった。
そして自分はさっき何を見ていたのかは思い出せなかった。
俺は今日一日の疲れを落とすため何も食べず、ベットに入った。
さっきの涙のせいか枕が多少濡れていたが、
俺は気にすることなく眠りについた。
俺は鳥のさえずりで起きた。
普段は鳥のさえずりなんか聞こえないハズなのに。
そして目を開けると大きな木の下に俺はいた。
周りを見渡すと30cmぐらいの野原がどこまでも広がっており、
そこには人が5人並んで通れそうな土の道があった。
そして俺がいる木は明らかに場違いなほど大きかった。横には
『始まりの一本杉』と書かれた今にも壊れそうな看板があった。
俺は冷静になろうとした。
だが、心臓が物凄くバクバクしている。
無理だ。冷静になんかなれない。
だから、俺は心の底から息を吸い喉が壊れる勢いで
「ここは、どこなんだああああぁぁぁぁーー!!!!」と叫んだ。
とうとう異世界に入りましたよ笑
これからどういうルートに進むかはお楽しみに!
バトル系?ラブコメ系?さぁどっちかな?