表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地平線の仲介者 〜死んだはずの僕が現実で転生を止める役目を受けました〜  作者: 大井 芽茜
第5章 天空戦争編(準備)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

105/157

第5章 17話 大きな踏みだし

僕は転生前者の真下と出会った。

職がなくなり金も尽きそうな現状を助けるため、社会復帰の手伝いをする。

『奈美、今日はよろしく頼む』

『もちろんよっ!! お母さんも是非って言ってしね」

奈美の声は嬉しそうに弾んでいた。


『速く来てよね、話したい事も沢山あるからっ』

『あぁ、すぐに行くよ』

僕はブレスレットの光を消し急いで真下の家に向かっていた。



「おはようございます。」

「あぁ」

真下は相変わらず無愛想な顔をしながらゴミの上で寝転んでいる。ある程度散らかると開き直って掃除をする気にならないのは分かるが限度というものがあるだろう。

このままいくと、庭までゴミがいって町から苦情が来るに一票だな。



とりあえず、足でペットボトルとゴミを別けるようにしながら真下の元に行き買った服を渡した。


「洗っておきましたから。さっ、速く着替えて行きますよ?遅刻厳禁ですから。」

「……仕方ない。お前の顔に泥も塗れねぇしさっさと行くか」



奈美の家は電車で軽く乗れば後はあるいて行けるらしい。

この場所は面積は狭いし目新しいものはないが移動しやすいのはありがたい。



「思ったんだが、働いた分は手渡しでくれるんだろ?なら、お前死んでてもできるじゃねえか。」

「できるんですか?」

「あぁ、出来るだろ。お前バイトした事ねぇのか?」



「その通りでバイトした事ないんですよね。話はよく聞きますけど」

部活ばっかりだったし、朝早く起きて夜遅く帰るのがほとんどでやった事がない。

学校は禁止してたし。


「校則で出来ないとかあんだな」

「よくありますよ?許可とればできますけど、接客とかの人の目に入るの駄目っていうのと皿洗いとか割って迷惑をかけるもの以外とかいう厳しいルールつきです。まぁ、なにより部活と勉強で精一杯でした」

あと、人間関係もだるかったな。


その調子で真下と話しながら歩いて行った。よくある、最近の若者は~とか、俺の時は~とかいう定番の言葉を初めて聞くことができて内心喜んだ。



「ま、掃除を優先的にしますから。お金もらっても、もらわなくてもあのままじゃ大変になる事には変わりありません。あと、服にゴミとかタバコの匂いがつくと困るので持って帰ります。」

「じゃ頼む」


それにしても……あのゴミ屋敷どうしようか。僕1人でなんとかなるものだろうか?

そんな事を考えていると奈美のパン屋付近まで来ていた。


店をそっと遠くから覗くと奈美は待ち望んでいるかのように玄関前をウロウロしていた。横にちょこんと結んだ髪の毛が楽しそうに弾みをつけている。

今は7時で肌寒いのに相変わらず元気そうだな。


僕なら電話が来るまで震えているんだが



「行きますよ」


僕が姿を見せ、手を振ると嬉しそうに全速力で向かってきてくれた。

「あっ! やっほー彩夢、会うのなんて久しぶりね!!」

「あぁ僕も会えてうれしいよ。こちらが前に言っていた真下さんだ。」

「……真下です。」


真下はうつむきながらも明るそうな声を出していた。

ちゃんと特訓ぽい事は所々にしていたし、こうやって活かせているから第一印象はなんとかなるだろう。後は流れるだけだ。


「すぐにお母さんのところに案内しますね!!」

店の中に入ると、奈美の母は変わらずの様子でパンを焼いていた。


あの時は大変だったな。

もう昔のように感じてしまうが。


「おはよう! 零くん、元気そうね」

「はい、お久しぶりですね」

ここで、補足にはなるが今の僕について説明しておこう。

あの時はウィストリアに風貌を変えて貰っていたが今は何もしていない状態だ。

奈美も高校生だった気がするし良い感じにはなっている。



「今日からお世話になる。真下です。よろしくお願いします。」

「いえいえ、こちらこそ。仕事が無くなって忙しい中、手伝いに来てくれてありがとうございます。それに、真下さんのおかげで零くんにも会えましたし良いことしかありません。これからよろしくお願いしますね。」


この二人を見る感じ相性もそこまで悪くなさそうだ。上手くいきそうだな。



「では、早速業務について説明しますね。真下さんには朝から作っているパン作りの補助と昼に焼くパンの火加減の調整。と、接客をお願いします。後で、他の方も来るので皆で協力する形です。零くんは、全般的に足りない所を補ってちょうだい。」

「「はい」」

僕と真下は真剣な表情でその後も聞いていた。

他のメンバーの人も年齢がバラバラだが、見る限り噛み合わせが悪くなる事はないだろう。



「そりゃ、大変だったわね~」

「ははは」

真下は、おばあさんにつつかれていた。

まぁ、これでいろんな人と話す事が出来るし、コミュニケーションはプロのおばあさんがいるし、ここはお年寄りの層が多いから真下の復帰前にしては良い場所だろう。

僕にとってはいい社会勉強だ。



ま、活かす場はなさそうだがな。


「お前、彩夢だろ?」

「はい」

「零って誰だ?」

「あぁ、この現実用の名前ですよ。この名前珍しいですし、あまり広まると困るので」

「……なるほど」


「彩夢、学校から帰ってきたらまた話しましょう!!」

「あぁ」




すみません。

クソみたいな題名になっていましたね。今気づきました。

いつも適当に打っているだけなのであのタイトルに意味もないです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ