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第5話[食は命です]

スタリエ・クラリエル。

出身地はカガリマシスタ王国(架空)で、父のペルリエが日本へ旅行した際、海鮮丼にハマり日本へ移住する事になる。

以来彼は生食文化にハマり、日本でレバ刺しが焼肉店から姿を消した際、激怒しテレビを破壊した程生食が大好きである。

母のスタリリエも夫に影響されてか良く生でお刺身とかを食べていた。

ただ、スタリエだけは生肉や生魚がダメだった。

焼肉に行けば必ず何らかの刺身が注文され、提供された生肉を美味しそうに食べる両親を見て、食欲が失われる。

回転寿司を見て、喜ぶものの、卵くらいしか食べる物が無く、そして口に合わなかった。

そんなスタリエだが、幼いながらも、両親以上に食へのこだわりが強く、中でも国産のブランド牛をよく好んで食べていた。

グラム数万円の高級なお肉。

その中心をサイコロサイズに切り、それを口に運ぶ。

口の中に上質な脂の甘味が広がり、その後に口にするブランド米とよく合い、とても美味しい。

だが、彼女が食べるのは最初の一口だけで、それ以降はサラダやスープで食事を済ませ、お肉を食べようとはしなかった。

ブランド牛は最初の一口が美味しい。

これが彼女の食へのこだわりである。

そんな彼女が成長し中学ニ年生になって迎えたバレンタインデーの日、仲の良い友人からバレンタインチョコを貰った。

友チョコという奴なのだろうか?

そんな事を考えながらも、スタリエは喜び、貰ったチョコをその場で食べ、友人を喜ばせた。

口の中で溶けていくチョコ。

スタリエの額から冷や汗が大量に流れていく。

そして……。


「まっずぅ」


これが彼女の最後の言葉となった。


第5話 完

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