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第34話[お高いんです]

もう少しで全てが終わる。

緑はマルカ達が来るのを、落ち着かない様子で待っている。

その間、日菜は大金を用意しララにそれを支払っていた。


「いやー、まさか水の国名物の神秘なる秘薬を求めている人がいるとは、最高にラッキーですよ」


ララが浮かれるのも無理は無い。

神秘なる秘薬、それを一つ売る事で売り上げの二十%が懐に入る。

非常に高額で誰も買う者は居ないが、今日は護衛費だけで無く、神秘なる秘薬の売り上げ分まで懐に入るのだから、嬉しくて仕方がない。


「あの、もう少しお安くなりませんか?」


知り合いならばと値切りを試みるが、ララはそれを全面的に拒否。

一切値切りしない事を日菜に告げた。

日頃、騎士活動をせずに魚を届けに行ったり、時には値段を上げたりして利益を上げてきたララ。

いつの間にか商人根性がついていたのだ。

泣く泣く支払いを済ませ、更に護衛料を請求され、日菜の顔が青ざめる。

勇者の顔を見るが、勇者は下手な口笛を吹き、場を流していた。

そんな事をしている間に、マルカ達が到着し、人に化けて怪しまれる事無く宿に顔を出し、目当ての物を日菜達に渡す。


「分かっている」

「事が終わるまで、その薬は受け取らない」

「だから、早く急ごう」


急ぎ足で王国に入り、目当ての物を探す。

姫様の部屋から邪悪なオーラを感知するマルカ。

元々は姫様の誕生パーティに渡した品なのだ。

姫様が持っていても不思議ではないし、完全にここだと確信できる。

緑は姫様にマルカ達を旅芸人だと紹介して、ヒルが姫様の前で芸を披露する。

その間にマルカは部屋を物色して目当ての物を探した。

そして……。


「あった」


目当ての物が四つ揃い、そして緑達は、それらを地面に叩きつけ壊す。

これで終わりだ。

これでこの国は元に戻る。

その筈だった。


第34話 完

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