表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/367

第6話[いざ!クエストへ]

お金を稼ぐにはクエストを受けるのが一番。

そう思い、日菜達は酒場でクエストを募集している掲示板を拝見していた。

リトルウルフ討伐。

これだ。

五匹で五十ベル。

宿代が一人で十五ベルだから二十ベルもお釣りがくる。

こういったお釣りを貯金していって、装備を整えて行ったら旅も楽になる筈だ。

酒場の女店主にクエスト用紙を持って行き、契約を結びクエストを受注する。


「期限は三日です。」

「失敗しても特にペナルティーは無いので安心して下さい。」


まあ、序盤の敵に二人がかりでそう簡単に負けたりしないだろう。

さて、勇者を連れて……。


「素敵なお嬢様、私はあなたの美しさに酔ってしまいそうだ。」

「酒場だけにね。」


は?

何言ってんのこの人。

日菜は下らない事を言ってナンパしている勇者を杖で殴り、引きずって街の外へ出た。


「ねえ、日菜ちゃん」

「このクエスト頑張ったら、日菜ちゃんの眼鏡の両脇ペロペロしていい?」


本当に何でこの勇者とパーティ組む事になったんだろう。

すっごく嫌だ。

私が勇者に引いている中、茂みからモンスターが現れた。


「わん」


リトルウルフ。

ヤダっ何これ。

すっごく可愛い。

チワワじゃん。

つか、これを討伐するの?

コンプライアンス的に不味いんじゃ?


「よっしゃあ、行くぜ犬っころ」


錆びた剣を手に勇者がリトルウルフに突っ込む。

そして……。


「ぐふっ」


勇者はリトルウルフにタックルされ、跪いて口から輝く虹を大量に吐き出していた。


「嘘でしょ、プロボクサーのジャブ並の痛さじゃん。」


勇者のその言葉を聞いて、私の顔が真っ青になる。

プロボクサーのジャブを受けた事は無いが、何となく痛さは想像できる。


「グルル。」


嘘でしょ。

嫌、こっちに来ないで。

止めて。


「ぐふっ」


私もリトルウルフのタックルを喰らい、口から輝く虹を吐き出してしまうのだった。


第6話 完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ