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第43話[協力者]

魔物の兵に囲まれる影。

そんな中、ペンダが影に問いただす。


「やはり魔王を操っていたのか?」


ずっと日菜達をつけていた。

そして語られた魔王の言葉。

アイツが私達の事を駒扱いする筈が無い。

特に、黒騎士に対しての愛情は本物だった。

利用する為だけに育てた訳じゃ無い事くらい分かる。

その事を影に話すと、影は酷くつまらなそうな表情を浮かべ答えた。


「そうよ」

「ずっと魔王を操っていたわ」

「只、操っていたのは魔王の死体だけどね」


「貴様」


そう叫び、ガチュミが飛び出した。

続いて雪花も影の前に出る。

これでいい。

私はこの時を待っていた。

勇者が魔王城に来る前、ペンダはガチュミと雪花、サライヤに魔王は影が操っているのでは無いかと話していた。


「恐らくだが、魔王はもう元には戻らないだろう」


そう話すペンダにサライヤが先に影を殺したらどうかと提案する。

そうすれば影の術は解け、魔王も元に戻るのでは無いかとサライヤはペンダ達に話した。


「残念ながらそれは無理だろう」


影は魔王を使い、魔物達の兵を使うだろう。

その場合、私達は四人で影達を相手にしなければならない。


「魔王はどう足掻いても、元に戻す事は出来ないさ」


戻るとすれば、世界が地獄に変わった時だろう。

そして嘆き悲しむ魔王を影は笑って殺す筈だ。

そう話し、ペンダは三人に勇者達と戦うのを止める様に頼んだ。

そして今に至る。


「影、感謝しているぜ」

「あの時、勇者達と魔物の兵を戦わせる事を反対してくれて」


まあ、影からしたら魔物の兵が勇者達に殺される所何て退屈で見ていられないんだろうがな。

でもお陰でこうして影を追い詰める事が出来た。

これで魔王の仇を討てる。

そう思い、斧を握り締めるペンダだが、影の不気味な笑い声に背筋を凍らせるのだった。


「あなた達、何か勘違いをしていない?」

「あなた達が私だと思っていた偽物の影、あの人間を用意したのは誰だか分かる?」


その言葉に幹部三人の顔が青くなる。

この魔王城で影に力を貸す幹部は居ない。

だが、役職に関係無しに絶大な影響力を持つ者が一人だけ居る。

魔王の娘。

確かにアイツなら影に協力しても可笑しくは無い。

影に呼ばれ、魔王の娘が天から飛びながら降りて来る。

魔物の兵は魔王の娘を見て次々と跪いていく。

そんな中、魔王の娘は魔物の兵にペンダを囲む様に指示を出すのだった。


第43話 完

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