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第28話[スマホの電池パック]

光の国に着くとお姫様と光の巫女が待っていた。


「無事に試練に合格できたのですね」


「はあ、まあ……」


正直、試練と呼べる様な事は何もしていない。

強いて言えば自分の意思を示した位で他に特別な事は何もしていないのだ。

とはいえ、伝説の剣は手元にある訳で自分は何かに選ばれたのだろうか?

そんな事を思いながら勇者は二人に後は何をすれば良いのかを尋ねた。


「龍玉を渡して頂けませんか?」


お姫様に言われ、勇者は龍玉を光の国のお姫様に手渡した。

それを受け取ると、お姫様は龍玉を台座に置き、光の巫女と一緒に祈りを捧げた。

するとどうだろうか、龍玉は光眩しく輝き、それを見た日菜が「綺麗」と言って呟いた。


「この龍玉を伝説の剣にある窪みにハメればあなたの力を最大限に引き出してくれる事でしょう」


光の巫女はそう言うと勇者に龍玉を手渡した。


「但し、龍玉をハメる際は考えてお使い下さい」


伝説の剣に装着したままでいると、光の力は徐々に無くなっていき、輝きが失われてしまう事を光の巫女から注意された。


「成る程、スマホの電池パックみたいな物か」


「えっ、電池パック?」

「何ですかソレは?」


勇者の言葉に困惑する光の巫女と光の国のお姫様。

そんな二人を他所に勇者は龍玉について考えていた。

無闇矢鱈と使ってはいけないな。

やはり魔王に対して使うべきだろう。


「さて、勇者様とその御一行様」

「宴の準備をしておりますので、どうかお寛ぎ下さい」


この日、日菜達は目一杯宴を楽しんだ。

この後待ち構える不安を晴らす為に……。


第28話 完

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