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第12話[老師再び]

私達は強者達が集まる街に来ていた。

此処ならば、己を高めれる為の修行が出来る。

そう思っていたが、どうやら当たりだったらしい。

何故なら老師がこの街の広場で魚を焼いていたからだ。


「師匠、お久しぶりです」


「おお、マトさんか」


「いえ、日菜です」


「魚食うかえ?」


「いえ、出来れば修行をお願いしたいのですが……」


「そうか、二匹欲しいか」

「食いしん坊さんじゃな」


何故だか焼き魚を三匹頂いてしまった。

あれ、二匹じゃ無いの?

しかし、老師から頂いた物、有り難く食べなければ……。


「また始まったよ」

「日菜ちゃん位だよ」

「そのボケ老人を老師と呼んで崇めるのは」


いや、老師は本当に凄い人だから。

私、信じているんだから。

勇者達はドラゴンのお姫様の角や尻尾を隠せる洋服を探しに衣類店を回る中、私は老師に修行して貰うべく、老師の後を追った。

絶対に凄い人何だから……。

そう思っていると、老師は街の外に出て空を見つめ始めた。


「散歩したいのぉ」


そう言うと老師は階段を上がるかの様に空を登り歩いて行く。


「すっ……、凄い」


他にも大きな鳥系の魔物を一瞬で消し去ったり、やる事なす事、全てが凄い。

やっぱりこの人は本物だ。

宿屋に帰り、勇者達にこの事を話すと……。


「寿命で死にかけてただけじゃ無いの?」

「日菜ちゃん、目が悪いんでしょ?」


「なっ、そんな訳ないじゃない」

「大体、眼鏡だって掛けてるから視力は何も問題ないよ」

「じゃあ、あの巨大な鳥を消し去ったのはどう説明するの?」


「期待値が高くて幻覚でも見たんじゃないの?」


くっ、何が何でも信じない気ね。

手元にスマホがあったら、撮影して直ぐに信じさせれたのに……。

いいわ、だったら……。


「ねえ勇者、明日付き合ってよ」

「何も起きなかったら添い寝してあげる」


「本当」


「なっ、勇者だけズルい」


フッ、明日勇者に土下座させてやる。

そう思って一日中老師を尾行したが、何も起こらず、勇者と何故だかスタリエちゃんの二人と添い寝をする事になった。


第12話 完

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