表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
251/367

第3話[ドラゴン達の王国]

魔王軍が攻め入り、ドラゴン達は鋭い牙、吐き出す炎で応戦する。

幾ら中立の立場とはいえ、相手はドラゴン。

力は強く、皮膚は鎧の様に硬い。

そんなドラゴン達を前にし黒騎士の部下達はやられていく。


「怯むな、突き進め」


大剣でドラゴン達を薙ぎ倒し進む黒騎士の姿に部下達のやる気は上がり、黒騎士に続いてどんどん攻め入って行く。

その事を知ったドラゴンの王は娘に国の宝を渡し、勇者にそれを託す様指示を出した。


「嫌です」

「私もお父様と共に……」


「分かってくれ、お前はドラゴン族唯一の人型ドラゴン」

「勇者に会えずとも人間が何かしら力を貸してくれるやも知れん」

「ワシらだったら怖がられてしまうからな」


冗談を言いつつ、ドラゴンの王は兵士に娘を連れ出す様命令する。


「さて、魔王に味方する人間よ」

「まさかコレ程までに強いとはな、正直驚いたぞ」


黒騎士は部下達に逃げたドラゴン達を追う様に指示を出してドラゴンの王に語りかけた。


「ドラゴンの王よ我が魔王軍の傘下に加わるのなら命だけは助けてやってもいいぞ」


「吐かせ、貴様らなんぞ我が力で捻り潰してくれる」


「そうか、歯向かうか」

「愚かな奴だ」


ドラゴンの王と黒騎士の戦いで崖の上にある城が壊れていく。

それでも二人は戦いを止めなかった。

どちらかが死ぬまでこの戦いは終わらない。

そして……。


ドラゴンの王の亡骸の上に座り、部下達に戦利品の宝を探す様に命令する。

影はこのドラゴンの国の宝を欲していた。


「黒騎士様は戻られて魔王様に報告でもしたらどうですか?」

「お疲れでしょう?」


「いや、私はしばらく此処に残る」


近くに勇者が居る。

こんな崖の上にある城に来るとは思えないが、もしかしたら……。

その時は魔王様に勇者の首を……。

部下を帰らせ、黒騎士は崩壊したお城で一人、勇者を待った。


第3話 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ