表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
249/367

第8部第1話[街炎上]

周囲が炎に包まれているせいで気温が上がり、私達の額から汗が滲み出る。

そんな中、私達は魔物の群れと戦っていた。


「スタリエちゃんと緑ちゃんは生存者の救出をお願い」


そう言って私は魔法を唱え、魔物達を一掃していく。

弱い魔物達で本当に良かった。

コレなら早く片付きそうだ。


「何をやっているお前達、早くこの街を滅ぼして黒騎士様の元へ戻るぞ」


そう言って奥から体長二メートル半位の二本の角を生やした魔物が現れた。


「んっ、そうか勇者達が相手だったか」

「ならばその首、魔王様への手土産にしてくれる」


そう言って斧を手に持つ魔物の背後に回り、勇者は魔物の(かかと)を切り裂いた。

膝をつき、頭が低くなった隙をついて首筋を斬る。

魔物の血が勢いよく噴き出す中、勇者は魔物に黒騎士の居場所を問うた。


「誰が貴様何ぞに言うか」


意地を見せる魔物の頭を勇者は剣で斬り落とす。

それなりの地位がある魔物なんだろうか、勇者がその魔物を倒した事により、魔物達は次々と逃げて行った。


「早く生存者を助けないと」


街を包んでいた炎を鎮火しつつ、私達は生存者を捜して周った。

そして助けられたのは百にも満たない数の人達。

助かった事に喜ぶ人もいれば、大切な人を失い悲しむ人もいる。

勇者はそんな人達の所に周り、頭を下げて謝った。

助けが遅くなって申し訳ないと謝ったのだ。

行き場の無い怒りで勇者にビンタする人もいれば、泣き崩れ死にたいと叫ぶ人までいた。

そんな人達を前にして、勇者はただ悲しい表情を浮かべているのだった。


第1話 完


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ