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第27話[えっ」

静まり返った街中に日菜達はメリナを待っていた。


「ごめんごめん、待たせちゃったね」

「ちょっと、部屋にある物を食べてて遅くなっちゃった」


そう言うとメリナさんは私達に姿を消す魔法を唱えてくれた。


「いい、物音とか立てちゃ駄目だからね」

「少しでも何か居ると思われたら魔法が解けちゃうから」


私達は頷き、メリナさんの案内の元お城に忍び込んだ。

薄暗く静かな広間を通り、階段を降りたり登ったりして、牢屋がある地下室へ辿り着く。

時計が無い為、どれだけ時間が経ったのか分からない。

それでも三十分くらいは歩いたのではないだろうか。


「もっと近い道は無かったんですか?」


勇者がそう尋ねるとメリナさんはこのお城はちょっと変わった作りになっている事を話した。

どうやら脱獄しても、そう簡単にお城の玄関に向かわせない為らしい。


「さて、ここからは警備が厳しいから静かにね」


そう言われ、私達は固唾を飲み込んだ。

そして、一歩また一歩と慎重に進む中、プゥという音が聞こえてくる。


「ちょっと日菜ちゃん、ふざけないで」


えっ、私じゃないけど?

何言ってんの勇者?


「ちょっと日菜、思ったより臭いわよ」


スタリエちゃんまで何言ってんの?


「ほら皆んな、喋らないの」

「日菜ちゃんも駄目よ、オナラ何てしちゃ」


何だろう、すごく納得がいかないし、無性に腹が立つ。

それでも、今は先に進まないといけない。

そして……。

ブリ、ブリリ。

誰かが兵士の横でオナラをした。


「誰だ……、うわっくっさぁ」


私達は慌てて、その場から去った。

そして何故だか私は皆んなから責められる事に……。

えっ?

私じゃないのに……。

何か可笑しい。

私はそう思いながらも、気を取り直してペンタを捜す為、歩みを進めるのだった。


第27話 完

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