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第25話[協力]

「ちょっと散らかってるけど我慢してね」


そうお姉さんは言うけど、ちょっと所では無い。

かなり汚いし、何か臭い……。


「ハァハァ、コレがお姉さんの匂いかぁ」


興奮する勇者を他所に私達は用意された椅子に座る。


「いやぁ、毎朝出会いを求めて占っているんだけど、あっ、別にモテない訳じゃないのよ」

「見ての通り、私可愛いからモテてはいるのよ」

「ただ部屋に上げると何故だか逃げちゃうのよね〜」

「不思議だよね」


汚部屋が原因なのでは?

などと言える訳も無く、私達は苦笑いを浮かべ、やり過ごす事に。


「それでお婆ちゃんとはどうやって知り合ったの?」


そう尋ねて来る魔法使いのお姉さんに、私達はお婆ちゃんとの出会いについて全てを話した。


「成る程、確かに若い頃の私に似ているわね」


そう言って、お姉さんは緑ちゃんをマジマジと見る。

そうかな?

つか、将来緑ちゃんがお姉さんみたいな服を着ると思うと何か嫌だ。

緑ちゃんも露出癖があるし……。

って今はそんなのんびりとしている場合じゃなかった。


「あの、相談何ですが……」


「ああ、魔王軍幹部のあの子でしょ」

「チラッと占いで出ていたの」

「何で魔王軍幹部と仲良くしているのか分からないけど、困っているのなら詳しく話してくれる?」


そう言って来るお姉さんに私は驚きながらも、事の経緯を全てお姉さんに話した。

すると……。


「成る程ね、分かったわ」

「私が力を貸してあげる」

「お婆ちゃんがお世話になったお礼にね」


そう言ってお姉さんはウィンクをした。


「あっ、まだ自己紹介して無かったわね」

「私はメリナ、あなた達は?」


私達はメリナさんに自己紹介をする。

そして……。


「私の名前はズズ、えっと……、村から来ました」


ズズちゃんかぁ。

元気になって良かった。

ペンダにも見せてあげたい。

一通り自己紹介が終わり、私達は作戦を考える事に。


「私が魔法で姿を消してあげるわ」

「まあ、実際は認識されないだけだけど……」

「後は鍵ね、幾ら姿が見えないからって、流石に兵士達が大勢居る保管庫まで鍵を取りに行くのは難しいわね」

「足音とか物音で気付かれちゃうもの」

「私の魔法、誰か居ると思われたら解けちゃうし」


「それなら私がやります」


レイナちゃんがそう言って、ピッキングの道具を取り出した。


「何だ、これなら無事に忍び込めそうね」

「後はやっぱり警備が薄くなる夜を待つ事ね」

「流石に今からはキツいわ」


こうして私達は夜を待つ事にした。


第25話 完

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