第23話[頼れる仲間]
サーベリックちゃんに事情を話すレイナちゃん。
そしてソレらを聞いてサーベリックちゃんが発した第一声は……。
「何と、アイツ魔王軍幹部だったのか」
だった。
「魔王軍幹部でもアイツは良い魔王軍幹部なんだ」
「だからお願いサーちゃん、私達に力を貸してくれ」
「うーむ、他ならぬレーちゃんの頼み、引き受けたい所じゃが……」
「城に忍び込める道具が今は手元に無いんじゃ」
「そんな……」
それを聞いてレイナちゃんが落ち込む。
こればかりは仕方がないよね。
私はそんな事を考えながら、レイナちゃん同様に落ち込んでいると……。
「レーちゃん、何を落ち込んでいるの」
「ちょっとアーちゃん、いきなり何を……」
「サーちゃんは黙ってて」
「本来、女王がこんな事を言うのは間違っているかも知れないけど、助けたいのなら助けなさい」
「サーちゃんの力を借りなくてもレーちゃんなら大丈夫」
「きっと大好きな皆んなの力になれる筈だから」
「だから自信を持ってレーちゃん」
「あなたは私を……、このブランガガルの女王を救ってくれたのだから」
「アーちゃん……」
レイナちゃんの不安そうな表情は消え、自信に満ち溢れていく。
確かに女王様の言う通りだ。
レイナちゃんだけじゃない。
私には頼れる仲間達が居る。
そんな皆んなと力を合わせれば必ずペンダを救い出せる筈。
私達は覚悟を決め、ペンダが連れて行かれた国へ馬車を走らせるのだった。
第23話 完




