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第46話[忘れた方がいい]

日記を読んだ日菜達は悲しい表情を浮かべていた。


「ちょっと待って貰える?」


スタリエはそう言うと街の屍達に祈りを捧げた。

スタリエの祈りが終わり、一同は馬車へ乗り込み、ブランガガルの国へ向かう。

誰も何も話そうとしない中、ペンダが全員に話しかけた。


「国でも落とすか?」


誰も何も答えない。


「街の奴らの無念を晴らせば、ちっとは楽になるだろうよ」

「もし、その気があるのなら力を貸すぜ」

「人を殺すのに躊躇いがあるのなら私が殺してやる」

「だが、その気が無いのならあの街の事は忘れろ」


その言葉にスタリエが反論する。


「忘れろって、そんな言い方無いんじゃない」


そんなスタリエにペンダは悲しい表情を見せた。


「いつまでも引きずってると辛いぞ」


忘れたくても忘れられない。

愛する人達が病気で苦しみながら死んでいったあの光景がしっかりと目に焼き付いている。


「お前達はあの街の惨劇を目にしていないだろ」

「なら忘れられるさ」

「忘れた方がいい」


誰もが下を向く中、勇者は顔を上げる。


「私は忘れない」

「それにまだあの街の生き残りは居る」

「鍛治職人の娘、彼女がもし奴隷のように働かされていたら、その時はペンダ力を貸して」

「誰も殺さずに助ければいい」

「そうでしょ、皆んな」


一同は笑顔を見せ、勇者の考えに賛同する。

そして日菜達はブランガガル国の城下町へ着き、そして驚くのであった。


第46話 完

第6部 完


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